Men's wear      plat du jour

今日の気分と予定に、何を合わせますか。 時間があれば何か聴きましょう。

秋の食卓

2010-11-11 | Blues
 根菜類を毎日のようにいただく季節となりました。そこへ身体に良いと最近は牛蒡が加わって、まるで野ネズミみたいな食生活ですが、調理されているので前歯が伸びる心配はなさそうです。



懐かしい郷里の言葉を停車場にもとめたのは石川啄木ですが、日本にいながら活きたイタリア語を求める若井さんの企画に先月誘ってもらいました。
田舎のネズミが都会のネズミのところへ遊びに行く話のように、何か面白い物ないかなという気分で出掛けます。

するとTボーンはもちろん、今回はプロシュート、サラーメ、フォルマッジョ等タンパク質が割愛されて、ブルスケッタやポレンタ等水分で膨れるようなものがほとんどで、質素さは我が家の食卓を見るようです。
スプマンテ、ヴィノ・ビアンコ、ヴィノ・ロッソと進んでいくと、帰る頃にはすっかりお腹が満たされましたが、精神的に満たされません。
帰り道に凍えながら冷たいティラミスを試し、寒くなって温かいものを飲みに寄るという中学生のような一晩でした。

Comments (2)
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Chuck Berry

2010-11-10 | Rock
 「助・け・てー、分かる人~」と口ずさみながら作業していると、「剣さんのチケットが取れなかった」とサチコさんからメールが来ました。追っかけの金髪先生とサチコさんが、一度行かないか誘ってくれていたのでした。
ちなみに読み方を変えると宝塚の人みたいですが、そっちではありません。



このサイズではよく見えないかと思いますが、チャック・ベリーが抱えているギターがとてもきれいです。
後年、映画「ヘイル、ヘイル、ロックン・ロール」を観ると、伝説どおり苦労したせいか、アメリカ人なのになぜか「狷介固陋」という難しい四字熟語の似あう人柄に見えました。キース・リチャーズも手を焼いていましたね。

昔、竹田和夫さんがTVドラマの主題曲で「暗闇のレオ」という曲を弾いていた頃、やはり似たような素晴らしくきれいなギターを使っていたように思います。
持ち主のコレクターの方を口説き落として、ようやくそのギターを入手したか借りたみたいな記事をその頃雑誌で読んだ記憶がありますが、定かではありません。

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Play something pretty.

2010-11-09 | Rock
 今日は風が強かったですが、夕方にはかなり収まってきました。
よく通る道沿いの飲食店や商店が、櫛の歯が欠けるように一つまた一つと閉店していくのは寂しいものがあります。
同じくこの二年くらいの間にも景気の悪化か後継者問題か、日本のメーカーもかなり買っていたはずの海外の生地屋さんや、スコットランドのニット・メーカーなどが廃業を決意しましたと聞くのは大変寂しい思いがします。
秋風がセーターの隙間を通って行きました。



別に好きでも何でもないんですが、昔ジョー・コッカーが女性とデュエットした映画主題歌が大ヒットした後、年上の人達に誘われて観に行きました。
全編ドン・コルレオーネみたいな声で一本調子にがなってて困りましたが、何の印象も残っていません。
そんなふうに辛口になってしまうのも、これを書く前に健ちゃんの車で聴いた、山下達郎さんがFMでかけていたジョニー・テイラーを聴いた後だからでしょうか。
もっとも両方とも初めて聴く人だったら、あまり違いが分からないと言われたとしても仕方ありません。



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好人好日

2010-11-08 | Blues
 11月3日は何の日か知ってる?との白井さんの謎かけにも、脳が働かず何も閃きませんでした。1103なので答えはイイオッサンの日だそうで、因果関係はありませんが、当てもなく急遽出掛ける事になります。




風もなく麗らかな陽気で、左程着ていなくても大丈夫なくらいな日でした。
テラス席にしてもらって、カキフライを堪能していると、以前よりもっと近くまで雀が寄って来ました。「鳥や小動物にエサを与えないでください」という注意書きも、のどかさを助長してくれます。

酸がなくアルコールの尖った白葡萄酒をゆっくりいただきながら、その後の行き先を相談して、久しぶりに佐藤さんを訪ねてみることになりました。
白井さんも話題豊富で、佐藤さんも話と語り口の面白さは無類なので、帰る頃にはすっかり頬の筋肉が痛くなります。幼馴染みや同級生と違った意味で、気の置けない突きつめた方々との時間は楽しい一時です。
名残りは尽きませんが、相当長居してしまったので再訪を約して帰ってきました。

その後も、仕事中で忙しい方々を急襲してご迷惑をおかけした感を残しつつ帰途につくと、バチが当たったのかラッシュに巻き込まれてしまいました。白井さん曰く「こんなに混んでる電車、初めて乗ったよ」。



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2010-11-06 | Blues
 近所でも二軒三軒と、庭木や生垣を手入れする季節になってまいりました。
年末の気配がヒタヒタと近寄って来るようで、何だか意味もなく焦ったりするのがこの時期です。



通りすがりに生垣がずいぶん角刈りっぽいなぁなんて思ったら、刈っている職人さんの頭とそっくりになっていました。
そういえば三日に大山行って、翌日あたりには伊勢原でクマが捕獲されたとニュースで見ました。伊勢原を通って来たのですが、初めて見るくらい柿があちらこちらで作られてたので、クマも食べたかったのかも知れません。

奈良に「柚子巻き柿」という柚子の皮に干し柿を巻いたお菓子があって、一時期奈良に行くたびに買って帰りましたが、数年前から百貨店の物産展でも比較的コンスタントに見掛けるようになりました。干し柿のほんのりした甘みに、柚子の香りと若干の苦みがアクセントになって鄙びた味わいです。
オレンジ・ピールにチョコレートをコーティングしたのなんかも美味しいですね。

イタリアにも柿があって名前はカーキと日本名から来てるそうですが、大多数の人はそうは思ってなくて、単数形はカーコだと思っている人もいると聞きました。

伊勢原のクマは、山に帰されたそうです。

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猿島

2010-11-05 | Soul
 昨日の話を書いていて思い出しましたが、最近アルファベット三文字とか四文字というのがやたら増えて、困っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
昔ならBCGとかCTIとかUCLAとかくらいでしたが、ICUとかOJTとか出始めた頃から少しづつ解かりづらいのが増えたのでしょうか。検定ばやりで、そのうち略称検定なんて......。



一昨日まず大山詣りに行き昼をすませてもまだ時間があるというので、そこから横須賀へ向かい、三笠公園から沖合の猿島へ渡りました。
十分ほどの乗船で着く猿島には、明治初期に建造されたフランス積みレンガの要塞がかなりきれいに現存しています。
ちょうど入れ替わりに、釣り人やバーベキューっぽい支度をした人達が帰るところでしたので、色々な楽しみ方があるようです。
そして思わず晩御飯の菜でも摘もうかと考えたくらい、あちらこちらにアシタバの花が咲いていました。



photo by K. Sakuma
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大山詣り

2010-11-04 | Soul
 今週ドルはそのままですが、ユーロは115円、ポンドは130円ほどに戻しています。
今朝、AKBじゃなくてFDRじゃなくて、FRBが追加金融緩和策で来年六月までに49兆円市場に資金を供給とのこと。



昨日は快晴でたいへん気持ちの良い一日でした。
文化の日ということで、幕末に関係する名前の友達で連れだって、初めて江戸の人みたいに大山詣りに行きました。
あまり馴染みがないかも知れませんが、丹沢大山国定公園に属する1250m程の山で、半分まではケーブルカーで登れます。
全行程ほとんど歩くのかと思ったら、とてもそんな蛮勇は......って感じで、車で行ってケーブルカーで登って、意外にも日常より歩くのは少なめで体力温存。

中腹の阿夫利神社下社でUターンして下り、早速昼食になりました。
名物は豆腐やイノシシみたいですが、そこそこ混んでいる店に入ったところ、混んでいるんじゃなくて要領が悪く、お客さんを捌き切れていないだけだと象山さんが看破します。
結局最後の蕎麦が出て来たのは40分後だった、と孝允さんも呆れながら「ことの他、ゆっくり出来たのー」と一言。

その日が初仕事というおばちゃんの、二言目には「今日初めてで......」というのも面白く、ビールがなかなか出ないのに「お茶ばっかりでビールが不味くなっちゃうわね」と他人事みたいな一言も気が利いていました。
巧まざるユーモアに思いがけなく笑わせてもらい、マイナスの札もひっくり返ってまた元に戻るくらい得した気分です。

 


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Darinは外国人

2010-11-03 | Others
 日曜日はハロウィーンだったそうで、夕方本牧辺りを歩いていると仮装したガキンチョじゃなかった.....お子様たちが、お母さん方と一緒に普段より遅い時間まで練り歩いていました。
よく豆まきに関取衆が呼ばれるように、ハロウィーンに元朝潮の○○親方が呼ばれているのかと思ったら、夜目遠目笠の内じゃありませんが「誰そ彼時」のせいか、少し似て見える仮装のお母さんでした。



他人様にいろいろ服を着せていると、色柄はともかくサイズ的に予想もしないほどのラインが出て、その服が全く違う一着に見えることが稀にありました。

その方は五十代くらいでしたでしょうか、今だったらメタボリックと言われそうな程度にお腹だけ出て、肩幅はあまりないというその年配によくある体型です。
ダブルブレステッドのブレザーを着てもらうと、せり出したお腹に、前の合わせが少し張ります。すると斜め後ろあたりから見る脇のラインが見た事ないほど立体的に表れ、感嘆の声を上げそうになりました。
ラインがはっきり出ることが良い悪いは別にして、中に収まる身体によって既製服もこんなに違うのかと初めて気づかされます。

しかし現実には「恰幅がいい」という本来ポジティヴな言葉も、昨今の健康志向や流行の前では肩身が狭いのかも知れません。
三十代後半以上のサラリーマンの皆さんまで若い人と同じベクトルのスーツを着ているのを見たりすると、再放送の昔の刑事ドラマ等で見る、短い脚に皆でパンタリョンの気恥ずかしさをちょっと思い起こします。
みんな一緒でなく、別の選択肢で成熟という方向があってもよいでしょう。

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解からない事をいっぱい残したまま.....

2010-11-02 | Others
 たびたび引用させていただく辻静雄著「料理人の休日」交友録の章に、哲学者アランの生徒でもあったリガル教授という人との交流が描かれています。

1919年に百五十部しか出版されず、稀覯本としても難解な料理書としても有名な、エドゥワール・ニニョンの「エプタメロン・デ・グールメ(食通の七日物語)」という本があるそうです。
日本人でも、昔の本から起こした影印本をすらすら読める人はそう多くないかと思いますが、やはり向こうの人でも特別に勉強しないとラテン語は難しいのか、内容については語られることが少なかったとのこと。



大学で古典学を教えていたリガル教授をマダム・ポワンから紹介してもらった辻さんは、毎日のように通って、難解な「一週間の『幻の旅』を通して、毎日、昼、晩と、これは又頗る現実的なメニュで構成された食卓をかこむという内容の本」を教授と共に読み終えます。
そして最終日、遠慮がちに授業料を払わせて戴きたいと申し出た辻さんに、こんなに充実した日々を与えられ改めて貰うものなどありません、と教授は辻さんだけでなく読んだ人にまで普遍的な何か温かいものを伝えてくれます。

新潮文庫から出ていた辻さんの著作や関連した物の多くは、今では古書として手に入れるしかありません。
そんな「ボキューズさんちの家庭料理」という一冊に、最後辻さんが一文を寄せていました。
辻さんから「エプタメロン・デ・グールメ」の存在を聞いていたポール・ボキューズ氏が、ある日格安で手に入れたと得意げに言ってきたそうです。
嬉しそうに見せた後、

「『で一体、あれに何が書いてあるんだい』と私にいうのである。この時ばかりは2人とも声をあげて、お腹が痛くなるほど笑った。『いいんだ、いいんだ、読まなくたっていいんだよ、持ってさえいたら。家にだってあるぞ、とさえいえればそれでいいんだ』と、私がいったのには訳があって、実は、生半可のフランス人の読書歴程度では、読みこなせはしないことが書いてある、難物中の難解なものなのである。しかし私たちは、『これが人生さ、知らないことをいっぱい残して死んじゃうんだよな』と語りあったものである。」
この思い出を記して五年後、辻さんは六十歳の若さで亡くなっています。

知人を訪ねると、先日そこそこの年齢で服好きという人が来たんだけど、素材もアイテムも好きな人なら誤らないチグハグなコーディネイトなのに、ブランドのことばっかり言ってるようなタイプで困ったよ、なんて聞くにつけても、好きならちょっと勉強すれば解かりそうなレベルの問題点だと思いましたが、やはり辻さんも言うとおり、結局知らないまま.......なのかも知れません。




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COP10

2010-11-01 | Soul
 ついこの間お正月だったのにもう十一月です。
でも思い返すと、その間に寒い冬と短い春があり、同窓会があり、暑い夏があり、久しぶりの方々にも会いました。  

 先週末、多様な生物や生息環境を守って永続的にその恩恵に与かれるように、という主旨の10回目の会議COP10が閉幕したそうです。
世界では各地の固有種を守ろうと、動植物の輸出入や移動を制限する傾向にあるなかで、日本は稀に見るゆるい国だとのこと。
そんなわけで、いるはずない物が捨てられたりして繁殖を繰り返しているようです。



折から餌不足で人里へ出没するクマ等の野生生物があとを絶たない、というニュースが続きました。餌不足の他に保護が行き過ぎて個体数が増えバランスが崩れている種もあるということです。

例えばエゾ鹿は、天敵のオオカミが絶滅した為に繁殖する一方だという話です。
冬に出掛けた先で、野生かどうか分かりませんが一・二回食べる機会があります。その程度じゃもちろん追いつかないでしょう。
対策として、シベリアか何処かからオオカミを連れて来て放すという案が、真面目に検討されていると報告した番組もありました。

今迄そういう発想でいろいろ連れて来て、後々手に負えなくなった例がたくさんあったように思いますが、まだ懲りないのか冗談だったのかよく解りません。
ちょっと関係ないですが、「それでもライオンさんが好き」という事件を思い出して、オオカミに襲われる日が来るのかと笑ってしまいました。

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