blog Donbiki-Style

筆者:どんびき(地域によりカエルの意)

仕事と某メーカーの話

2021-03-05 22:16:34 | 日記
店舗というところで働いていると、わざわざ店員を愚弄しようとしてくる人間に遭遇することもある。
ポイントカードの挿入方向も分からないクセに、私に聞くこともしないで対応してくれるのを待つかのような振る舞いがあったので、カードを貸してくれと断ってこちらで入れてあげたら、腹を立てて支払いの時にお金を投げるようにしてきた。
周りに人もいない状況だったから「それはないでしょう」と言ったら、案の定「態度悪いっすよね」と言ってきたので、「あなたがね!」と返したら、それ以上は何も言えず帰っていった。

CVSあたりでイキる程度の人間は小物でありチンピラだとは再三書いているところだが、致命的に情けないのはよもや店員に反撃されるだろうとは砂つぶほども考えていないということである。
店員の態度を本気でただそうという気持ちがあれば本部に言いますよなどという反応があっておかしくないが、まさか店員にキレられるとは夢にも思わず二の句がつげないまま帰るしかない様を見ていると、やはりその程度の人間なのだと思わざるを得ない。
そんな人間の売り上げを排除したところで、県内でも注目されるほどの購買力を有しチェーン本体の営業所からも一目置かれるほどの我が店舗にとっては何の痛みもない。

敷居の高いイメージを持たれては困るCVS店舗にあって、特に深夜を守る私の立場からすると、怪しい人間には日中とは比べ物にならないほどのケアが必要になる。
今回の勤務では、店の入り口のごく近くに、しかも店舗に何の用件もない車が長時間居座っていた。
駐車場が広い我が店舗だから端っこにとめていればいいものを、ほかのお客さんも使いたいであろう場所にずっととめていたので、やむをえず所轄の警察署に通報せざるを得なかった。
しばらくして警察署の車がやってきたが、私は店舗の防犯カメラを通じてその様子を眺めていた。
対応が終わって、署員さんからは仮眠を取っていただけだという説明があったが、それにしてはけっこう長い時間もめていて、その車は最終的にはパトカーと一緒に駐車場を出ていったから、けっこうゴネたために署まで同行願います、といった事態になったのかもしれない。
通報者として私の個人情報をもれなく聞き取りされたのにはいい気持ちはしなかったが、結果的に重要な事態を防いだのだとすれば、後々表彰をいただけることになるのかな、などと妄想してもみる。

話は飛ぶが、今回のエントリーの話題としては、富山県に本拠を置く某後発医薬品メーカーの不正、それに伴う製造・営業販売停止処分に触れないわけにはいかない。
私としては大変残念な話、というのは、この会社は私の40代をあらかた支えてくれた古巣であるからだ。
2009年頃から不正な出荷があったと報道されているが、2010年春から2018年秋までが在籍期間であった私からすると、在籍期間のすべてで不正が行われていたことになる。
在籍期間の前半は今回製造停止処分を受けた工場で生産された製品の近隣にある配送センターに所属していて、工場でできた製品をセンターに運ぶ役割を担っていた。
運んでいた製品の中には不正な手順を踏んだものも多く含まれていたのだと思うし、配送センターの役割として、結果的に不正な製品を日々出荷していたのだと思うと、今は部外者になった私でも経営サイドに対する怒りを禁じ得ないし、やりきれない気持ちが沸いてきたのも確かである。

意外にも、医療費削減を課題とする国の後発薬推進策が強引過ぎてむしろメーカー側は被害者であるような論調も目にするが、だからといって不正をしていいということにはならない。
内部にいた人間からすると、経営者に意見するものはことごとく排除され、やみくもな拡大路線に歯止めがきかなかっただけだと感じる。
社会貢献と称して旧県立水産高校の跡地に建設されたスポーツ施設、著名なミュージシャンを押し出してのCMなど、見た目の派手さとは裏腹の、内部的には行き当たりばったりというほかない運営が招いた事態として、遅かれ早かれこうなることは目に見えていた。
業務停止の方向という報道が出た時点でプレスリリースひとつでも流せばいいところ、正式に処分が出るまで会社としてのコメントを出さなかったところからも、会社としての誠実さはみじんも感じられない。
レアルマドリードのユニフォームの胸に自社のロゴが入るのが夢だと社員の前で堂々と口にするような、単なるサッカー好きに過ぎない二代目経営者には、先代が土台を築き50年を超える歴史を紡いだ会社を守れる器量はなかったということだ。

個人的に2度にわたって休職に追い込まれたことに対しての恨みを言いたいのではない。
今回を機に一度立ち止まって会社の有りようを考えてもらいたい。
それができないのであれば、市場に与える迷惑を考えるより先に、会社としての存続は断念した方がよいと思う。
さしあたり、会社の名前を冠した某ミュージシャンのコンサートは、富山公演だけでも今すぐ中止にすべきであろう。

(写真は、フォークリフト講習で使った電動タイプ。フォークリフトに乗れるようになったのもこの会社のおかげだったが…)

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