blog Donbiki-Style

筆者:どんびき(地域によりカエルの意)

特急が消えた

2022-04-16 08:46:55 | 日記
4月に入り、いよいよ繁忙期に突入したわが社では冬の間では考えられないような物量を扱うことになった。
臨時の人員も確保して対応するものの、ある曜日にはその臨時の方々にも残業をお願いしなければ回らない状況にもなった。
商売だから毎日の流れには追加や変更が付き物で、予想はできないし、しても仕方がない。
毎日の仕事を終え、考えることはただただ体力の回復で、夕飯をいただきひと風呂浴びたら寝るまではいかなくても横になってしまう。

さて昨日から地元富山地方鉄道のダイヤが改正となり、ついに特急の定期運用がなくなった。
JR富山駅に隣接する電鉄富山駅から、県の観光地である立山方面あるいは宇奈月温泉方面を結ぶのが特急の大きな役割であった。
近年の感染症に伴う利用者減が強烈な痛手だったことはあるが、特に宇奈月方面に関しては北陸新幹線の開業により客の入り込みはJR黒部宇奈月温泉駅が起点となってしまった。
もともと安いとは言えない普通運賃、また特急料金の徴収に関わる人的コストも考えると、富山から通しの特急を運転する意味がほぼほぼなくなったというわけである。

また、今回の改正により、本線の電鉄富山~上市間、電鉄黒部~宇奈月温泉間はこれまでと同程度の本数が確保されるものの、真ん中の上市~電鉄黒部間は相当の減便となっている。
地鉄本線の中で旧北陸本線(現あいの風とやま鉄道)と並走している魚津市やとなりの滑川市の沿線の風景がより寂しくなるということである。
もともと旧国鉄との並走には国鉄側が難色を示したらしいが、広域輸送と地域間輸送の住み分けという理屈で押し切った歴史があるらしい。
北陸新幹線の開業により旧北陸本線があいの風とやま鉄道になったことで、皮肉にも地域間輸送どうしの競合が発生し、もともと速達性や運賃で劣っていた地鉄がこの区間にメスを入れざるを得なかったのは仕方がないことに思える。

それにしても、幼少時に買った鉄道に関する書籍に大都市の私鉄に混じって地鉄が載っていたのも特急が運転されていたからであって、富山という田舎にあってはひとつの誇りでもあった。
それがなくなったことで、地鉄はあまたあるローカル私鉄のひとつにくくられることになってしまった。
利用者の推移を見ながら、あるいは多客期での臨時の運用は検討されているということだから、在野の人間としては待つよりほかにない。

ラクとは言えない経営の中でも鉄道の魅力を少しでも発信しようとSNS等を使って懸命に努力していることが伝わるだけに、ひとりのファンとして今後の復活を切に祈りたいと思う。

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