我が社、と言うよりは我が事業所と言った方がいいが、大お取引先様の日程に合わせる形で11日から18日まで長いお盆休みにあずかることになった。
この休みに入る前はまさに「2024年問題」が象徴的に出現した時期として記憶されるだろう。
出したい製品、運びたい荷物があっても何せクルマが決まらないので日々の仕事が遅れに遅れる。
おまけと言っては何だが我が事業所のドライバーさんの絶対数も足りているとは言い難くルーティンワークにも大きく影響するありさまで、特に8月に入ってからは仕事が終わって自宅に着いたら食べてすぐに寝るだけという日々が続いた。
そんな最近の動きもあって、休み前の10日には有志で慰労のための会を持つことになっていた。
幹事役は私が属する倉庫のメンバーで、倉庫からは幹事以外は私だけ、後はドライバーさんという中身であった。
隣の芝生は何とやらという話かもしれないが、せっかくの集まりに倉庫のメンバーが異常に少ないのは幹事がドライバーさんたちのカラッとした雰囲気の方を好んだからだろうと思う。
そんな中に呼んでもらってありがたい限りだし、上役や本拠地の偉い人がいるようなメンバーではなく至って気の張らない集まりということで楽しみにしていた。
時間通りに始まった会は思った通り和やかに進んで、程なく二次会に流れることになった。
カラオケ付きのスナックともなれば私にとっては慣れた舞台、いつものごとく何の遠慮もなく普段通りに振る舞った。
すると年代はずいぶん違うが音楽的な趣味が一致する方がいて、大半はその方と話や時間や歌をともにすることになった。
当人曰く「(私に対する)印象がずいぶん変わった」という。
何でも同じドライバー仲間(宴会には呼ばれていない)からかなり悪い話を聞かされていたという。
それは無理のない話で、そのお仲間さんは仕事の説明をしてもロクに聞かないで勝手に物事を進めてしまうので私はその人はかなり適当に扱っている。
言っては何だが見るからに清潔感に乏しい歩く生活習慣病といった風情で、話も自分中心で言いたいことしか言わないからドライバーさんの間でも決して好かれてはいないようである。
こういうある意味とんでもない種類の人というのは自分に自信がなく仕事でもミスが多いため、私のような昨日今日来た人間が分かったようなことを言うのを大変イヤがる。
自分に自信がなく仕事のスキルに乏しいかスキルを発揮する体力にも疑問が残るタイプほど、私が本欄でよく書くところの「脳内設定」に問題がある。
自分より後に入った人間は永久に自分より劣っていなければならないという設定は、人間はいつかは仕事に慣れて時には成長するという前提を真っ向から否定するものでハナから話にならない。
二言目にはオマエと違ってオレは何もかも分かっているというようなことを言うわりには、ある日にはトラック一台分の荷物を丸ごと破壊してしまったのだから、どうヒイキ目に見ても何もかもを分かっている人とは言えないだろう。
今回の会を通じて、今後も毎日のように関わるだろう人の中で、仕事以外の話もできて私に対する印象も良くなった人に出会えたのは幸運であり素直にうれしい。
対して、お酒も入った場で自分をさらけ出すだけさらけ出した結果、ついていけないとか言って私から離れるとか近寄れないとかいう人が出てくるとすればその人は残念ながらそこまでの人であって、私としても文字通り適当に扱っていくしかない。
どれだけ言葉を尽くしたところでくだらないプライドを抱える人間ほど意地でも変わらないので、そういう向きは放っておくしかないのである。