in a schale

シャーレにとじ込めたありふれた日常。

9/2 THE VELVET主催【真夜中のサーカス 第一怪】at 渋谷CHELSEA HOTEL

2009-09-03 06:23:21 | ライブレポート


どうもどうもー、↑の写真を真剣に撮っていたら、通行人に何あいつ?的な目で見られましたわたくしです。本日は渋谷CHELSEA HOTELにおじゃましてきましたたたた!

さすが雰囲気がいい感じでしたよ。真っ赤なキルティングの貼られた分厚いドアを開けると、同じく赤い天井のフロアが広がっていて、鏡やシャンデリアのような照明も。でね、ドリンクチケットがこれなの。



なんとピック!素敵!写真はトイレで撮りましたけどね(若干夢破壊)。だってフロア暗かったんだものー。そういえば、きょうはビールを飲んだんですね、Sid意識で。でも、やっぱりおいしいとは思えませんでした。あーいつになったらビール飲んで“ぷはーっうめーっ!”ってできるんだー。先は長いです。
あ、前置き長いんで感想いきますねっ!!





◇ドクターモルモット◇

ドラムレスの3ピースバンド。打ち込みと哀愁漂う楽曲が魅力のバンドさん。以前ホリディで観たことがありましたが、そのときより格段によくなっていました。音もたたずまいも、スカスカだったところがうまく埋められて、隙がなくなった感じ。

諒介さん、きょうは狐のお面つけていなかったけれど(バックに飾ってあった)、腰にキューピーちゃんつけてた……!鍵盤ハーモニカソロも健在でした。

ベースのゆーすけさんのハイテンションMCにまたびっくりしてしまいました。いきなり“こんばんはー!!”みたいなテンションでくるので笑 わかっているのにびっくりします。

ギターの稲さんは本日も不思議オーラが漂っていました。演奏後もメイク落とさず営業していた!えらい!(そこかよ)

そんなバンドさんです。







◇ルーシー◇

いつも奇抜な小道具を身に着けてくる泰介さんですが、ブログで告知されていた通り本日はノーマルでした。

……何回か観て思った。ルーシーさんには波がない。よくも悪くも。だからずっと2次元的に感じていたのかなあ。もっともっと振り切ってほしい。バンドなんだから。いつも同じ商品を置いているスーパーじゃないんだから。

ラストの曲では榊さんがかぶっていた帽子をふっとばして、髪を振り乱しながらつんざくような叫び声を上げていました。これくらいほしいなあ!笑



でね……これは書こうか迷ったんですけど……
彼らのライブにはすべての演奏が終わったあとに、つぶやくようなセリフとともにピアノのSEが入るのですが、きょうはその音が入るまでにけっこう間があったんですよ。知っている方ならあれ?SEは?って思ってしまうくらいの間で。

で、はけた直後に泰介さんがPA卓へ猛スピードでやってきて、「こうしてほしいって言ったじゃないですか」ってPAさんに抗議していたの。わたしその近くにいたからもろ話きこえちゃってさ苦笑 えー!お客さんも関係者もいるのにいま言う!? みたいな。しかもPAの方も、彼が去ったあとにブツブツ愚痴をこぼしていたから、おいおい……ってなってしまって。

たぶんコミュニケーション不足だったんだと思うんだけどね。説明したって言い張るバンド側と、そんなこと聞いてないというスタッフ側と。PAさんもさー、大人なんだから、ムカつくムカつくばっかり言ってないで、「だったらこういうふうに伝えてくれないとできないよ」とか彼に教えてあげればよかったのに。なんだかなあ……いまだにちょっとモヤモヤしちゃうよ苦笑 でも、泰介さんはブログで謝っていたからよかった。こだわりが大事なのはすごくわかります。

はい、気を取り直して次!





◇L'eprica◇

きょうはなんだか「激情」でした。やわらかい絹のような繊細さと、割れたガラスのようなとげとげしさと。そっかーRayaさんシャウトもするんだっけ!みたいな笑 磔にされたキリストのように腕を広げていたのが印象的でした。

ラストに向かうに連れ、どんどん激しくなっていく楽器陣にも、感情の昂ぶりと熱いものを感じました。近々音源買おうかなー。

ベーシストは今後入れる可能性はあるのだろうか?





◇KYOKUTOU GIRL FRIEND◇

【SET LIST】
SE_
01_禁忌
02_アルケミー
03_ゲルニカに噤む

04_未遂
05_この人生はフィクションです
06_勝手にしやがれ(仮)

サードシングル【禁忌(タブー)】収録の3曲を、そっくりそのまま前半にもってきてしまうという大胆なセットリスト。

初披露の【禁忌】は出だしがちょっともたっていたような気がしましたが、なんとか立て直しました。しかしこの曲、難解だ!

サビで白いライトに包まれて“おまえ以外全部 嘘”の部分で客席を指差す林田さん。これは……ストレートに受け取っていいのかな? だとしたら「痛いほどのあい」だ。

わたしがこの曲を聴いて感じたのは「決意」だったんですよ。絵を描き続けている“おまえ”はKYOKUTOU GIRL FRIENDであり、林田さん自身で、“ダーリン”はファンやバンドを取り巻く人たち。だからサビで出てくる“おまえ”はKYOKUTOUのことともとれるし、ファンのことともとれる。自分にも、ファンにも語りかけているのかなあって思ったんですよね。俺たちは自分を信じてる。だからついてこい、俺もおまえだけだからって。

……なんかCDレビューみたいになってきた。自主規制しますねすみません。

それよりも!やっぱり彼らの楽曲は、音源とライブじゃ別物だ!音源には音源の良さがありますけれど、ライブはその曲がさらに脈打つ。きょうの【アルケミー】のラストとかかなりスピードアップしてましたもん(これは意図的かな?)。シメのドラムが入る前に、林田さんが荒い息を吐いて、人差し指で縦に空を切る。闇が切り裂かれていく。

やたら喉が渇く緊張感に包まれた【ゲルニカに噤む】をはさみ、ケッチさんの歪んだギターから【未遂】へ。これがまたよかったんですよねえ。リズムを刻むというよりも、歌に寄り添ってドラムを叩く亜門さん。そしてアカペラでワンフレーズ歌ったあとに恐ろしく鋭い眼光で正面を睨む林田さん。ケッチさんのソロが観たいのに、彼から目がそらせませんでした(まじ怖かった)。

これホントに同期使ってないの? と聞きたくなるようなグルーヴを生みだした【この人生はフィクションです】は、楽器陣がドラムの元に集まって堰を切ったようにスタート。そして“闇を嗤えーーー!”との叫びから【勝手にしやがれ】へ。きましたよチェルシーホテルで【勝手にしやがれ】がっ!ロックンロールですよねー聴いていて楽しい。サイレンみたいに真っ赤な照明がチカチカと会場を照らす中、サリーさんはニヒルな笑みを浮かべ、林田さんは“勝手にしやがれ!”と吐き捨てるように歌い、ボトリとマイクを落として去って行きました。亜門スマイルも炸裂。

電影グラマァの儺俐さんがブログでおっしゃっていましたが(お二人ともいらしてたんです。このあいだ遭遇したばかりなのにまたもや佑哉さん見たよ)、サリーさんのベースけっこう埋もれちゃってましたね……。ケッチさんのギターは抜けてたんだけどなあ。会場の雰囲気はいいだけにちょっと悔しい。





◇THE VELVET◇

トリは主催のTHE VELVETさん。
MiMiさんは以前から、このような雰囲気のあるバンドが出演するイベントを開きたかったそうです。「知り合いが倫堕さんしかいなかったんですけれど、声をかけたり勝手にメールしたりして(笑)、なんとか出演してくださるバンドさんを集めました!」とのこと。


本日がニューシングル「ポワゾン」の先行発売日とのことで、こちらの曲も披露されました。THE VELVETさんは演奏も歌もうまいので安心して音に体をゆだねられる。アダルトな世界観も素敵ですし、自然と体が動いてしまいます。てか前に観たときは3人だったのにお一方抜けちゃったのね……。リズム隊はサポートだそうです。


そういえば、こんなおもしろMCがありました。

MiMi「今回のイベントに関しての資料(?)を各バンドさんに送ったんですけど、そのときにバンドのイメージにあったシールを封筒に貼ったのね。ドクターモルモットさんにはポップでかわいいシール、ルーシーさんにはゴスっぽいシール、みたいに。それで、極東さんにはどうしようかなって思って、サリーっていうメンバーさんがいるから、モンスターズインクのサリーのシールを貼って送ったの。でも、硬派なイメージのバンドさんだから怒られるかなあって不安で。だけど返信に大きなクマのシールが貼ってありました。しかも2枚(笑)」

なんともほほえましいですね笑

また、「メンバーの名前わからなくてもね、MiMiとBERA、ふたりとも2文字だからフンフン~!(咲)って適当に言ってもわからないわよ」なんてこともおっしゃっていました。彼のMCはヴィジュアルとギャップがあるからまたおもしろいんですよ笑 BERAさんに話ふっても、けっきょくご自分で話しちゃうというおちゃめな場面もありました。

アンコールも1曲ありまして、本編でも披露した「ポワゾン」をふたたび演奏して去って行きました。指揮棒をくるくると振り回すMiMiさんがキュートでしたね。

時間が押し気味だったようですが、本当に濃ゆい一夜を過ごすことができました。ありがとうございました!おつかれさまでした!!








【余談】
楽屋はステージとしかつながっていないらしく、バンドさんはフロアを突っ切って移動していました。メイク後の極東チームが4人並んで通って行く様は、なんだか圧巻でしたよ。

8/30 Plastic Tree【テント】at 日本武道館

2009-09-03 06:00:17 | ライブレポート


テント。

この言葉からあなたはなにを連想するだろうか。キャンプ?サーカス?それともひみつ基地?薄い布に仕切られた空間。しかし、中に入れば意外に広く、心地よい空間。


黄金色のテントがステージだった。古い映画のような映像が左右に設置された大型ビジョンに映し出され、ゆっくりと入口が開く。逆光のためメンバーのシルエットしか見えない。凛と響く竜太朗の声。雨粒のようにこぼれるアキラのギター。「幻燈機械」。

“2009年8月最後の日曜日。Plastic Tree『テント』のはじまりはじまり。”

「グライダー」「テトリス」と徐々にライブを加速させるような楽曲を突きつけながらも、竜太朗はのんびりとしたいつもの口調でそう告げた。


――彼らは実にアーティスティックだった。


心の隙間を埋めるように、じわじわと鮮やかな青が広がった「藍より青く」。

歌詞がサブリミナル効果のように大型ビジョンに次々と浮かんだ「梟」。

ブログでおなじみのキャラクター、猫印。が某テクノアイドルのようなダンスを披露し、ロボットになったメンバーの出演するPVとコラボレーションを果たした「コンセント。」。

かわいらしくもちょっぴり毒を含んだ絵本を眺めているような感覚になった「うわのそら」。

トーチに火が点り、彼ら特有の浮遊感が会場を包んだ「空中ブランコ」。

そして、黒い傘を持った竜太朗とブルーのライトに照らされた楽器陣がしとしと音の雨を降らせた「雨ニ唄エバ」。

本当は、ハイライトだけを伝えるのでは物足りない。Plastic Treeの楽曲は、1曲1曲がまるで絵画のように、まぶたの裏に強く焼き付くのだ。視覚と聴覚を絶えず刺激し、会場にはメンバーと観客の感性のカケラがひらひらと舞う。


メンバーがそれぞれの想いをひとことずつ述べたアンコール。
アキラは“2回目の武道館なんで全然緊張しないだろうなあと思ってたけど、緊張してる!”と笑い、正は“2年前もじーんとしていたのですが……今回も非常にいい景色を見させていただいております”と感慨深げに語り、ケンケンは“実は1曲目の「幻燈機械」で泣きそうになりました!”と初々しいカミングアウトをした。そして、最後に竜太朗が“いろんな想いでこの武道館にたどり着けました。たまにたどり着けなくなるかなあって思ったんですけど……たどり着けました。ホントホントホントホント本当にみんなのおかげです!”と感謝のことばを伝えた。

ラストに披露されたのは「クリーム」だった。フロント陣は花道を駆け抜け、会場には金色のテープがキラキラと降り注ぎ、まばゆい照明に包まれた。

“ヘンテコな木ですけど、これからも枯れない木でいようと思います。(きょうのことは)一生忘れません!”

前回の武道館公演『ゼロ』から約2年。ドラムに新メンバーを迎え、見た目的にも音にも変化があった。だが“枯れない木”であること――それは今も、そしてこれからも変わらないのだと彼らは証明した。大きな武道館が、みんなで寄り添うテントになった。きっとまた“ただいま”と、ここに帰ってくる日が来るだろう。



【SET LIST】
01.幻燈機械
02.グライダー
03.テトリス

04.まひるの月
05.斜陽
06.藍より青く
07.涙腺回路
08.Dummy Box

09.梟
10.うつせみ

11.コンセント。(猫印。によるダンス)

12.うわのそら
13.秘密のカーニバル
14.空中ブランコ
15.メルト
16.バリア

17.ヘイト・レッド、ディップ・イット
18.May Day
19.メランコリック
20.リプレイ
21.雨ニ唄エバ

-EN-
22.Ghost
23.クリーム