sunnylakeのポエムガーデン

自作詩を書いています。
心の風景画が届きますように。

若者と小鳥と二つの道

2024-09-27 14:27:59 | 自作詩
その森は 深くて
あまり 人が入ることは ありませんでした

ある若者が 考えごとをしながら
その森に 入りました

鳥のさえずりにさえ 気づきません

ずいぶん 歩いたでしょうか
道が 二つに 分かれています

右の道は 明るくて
左の道は 薄暗い

若者は 立ち止まり
どっちに行くか 迷いました

実は それは
彼の人生の道 そのものでした

その時 一羽の小鳥が 飛んできて
若者の肩に 止まります

そして 綺麗な声で さえずりました
若者には こう 聞こえました

「明るい方は しあわせ
暗い方は 果てしなく」

若者は 少し考えて
左の道を 選びました

実は その道こそが
彼の望む光の場所に 続いていたのです

小鳥は 若者の肩に 止まったまま
透明な声で 歌っています

若者は 幸せな気持ちに なりました

選んだ道を 歩いていくと
向こうに まばゆい光が 見えてきました

若者は きっと夢が叶うと
心から 信じることが できたのでした


(2024年9月27日作詩)







*生き方

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エメラルドの湖

2024-09-09 11:46:36 | 自作詩
ある人の優しさを そっと掬って
心のガラス瓶に そそいだら

ほのかに灯る ランプみたい
それは 希望という形

届けられた言葉は
懐かしい面影の 写真のように

静かな愛を 湛えている

そこに 透明の花が 咲き
暖かい光を 放つでしょう

もしも 薄暗がりが あったなら
その花を持って 近づいてみて

そこが エメラルドに輝く
湖だと わかるから

誰の心にもある
守られるべき 尊い場所

かけがえのない命と ともに
永遠の彼方へと つながってゆく


(2024年9月9日作詩)







*生き方

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古本屋さんのソファ

2024-08-10 11:53:12 | 自作詩
その古本屋さんには
アンティークのソファが ありました

店の奥の ランプのそば
そこは とても 静かな場所です

深緑色の ビロードの生地
座ると からだが 包まれるよう

お店の本を そのソファで読むと
誰もが 必ず 安らかな気持ちに

初めて 座った時にだけ
そのソファには 秘密がありました

眼を閉じると

夏は 涼しい高原に
秋は 美しい森の中
冬は 暖かい暖炉のそば
春は 桜の木の下に

周りの景色が 変わるのでした

そして 本の裏表紙には
それぞれの場所の絵が 浮かび上がります

その本を 買って帰ったならば 
心に 灯りが ともるかのよう

すべてのお客さんのための
そんな 不思議なソファでした


(2024年8月10日作詩)







*ファンタジー
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風鈴の夏

2024-07-24 11:45:06 | 自作詩
縁側の軒下 ガラスの風鈴
チリン チリン 

風が吹くたび 涼しい音色
あさがお模様の 手作り風鈴

懐かしの夏の国に いざなわれて

青い羽根の 扇風機
さんかくの すいか
カルピスの かき氷
母が作ってくれた ミルクセーキ

あの頃 いつも
エアコンなしの 暑い部屋で

夏の記憶は けだるくて

風鈴の音が つれてくる
逃げ水のような 遠い想い出

日常に寄り添う 気持ちの中に
ずっと 変わらないものがある

それは いつだって
生きることの真髄として


(2024年7月23日作詩)


※ミルクセーキは、卵、牛乳、砂糖、氷をミキサーにかけて作る飲み物です。




*季節

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南の島のジグソーパズル

2024-07-12 11:50:44 | 自作詩
雨が しとしと降る 昼下がり
完成間近の ジグソーパズル

青い海の まんなかに
緑の樹々の 小さな島

椰子の木の下には 金色の鍵
秘密の花園の 扉を開ける

そこには 天使が 住んでいて
花の手入れを しているよ

そんな絵の ジグソーパズル

部屋には ボサノヴァ
静かに 流れて

心地よいリズムが 眠りを誘う

夢の中の島
金色の鍵で 花園へ

カトレアとマーガレットが
咲き誇る場所

目が覚めたら 雨は止み
やわらかな光に 包まれて


(2024年7月11日作詩)







*夢のお話

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