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普通の生活の中での、思いついたこと、考えたこと。何かを表現したい、書いておきたいと思った時に、ココで発散しています。

杉浦日向子さんご逝去

2005-07-26 09:42:38 | ひとりごと。
今朝の新聞で、漫画家・文筆家・江戸風俗研究家の、杉浦日向子さんのご逝去を知った。

まだ46歳、咽頭ガンとのこと。最近、テレビなどでもおみかけしないな、と思っていたのだが。
闘病生活1年8ヶ月。才能溢れた方が、早々と逝ってしまった。

杉浦さんの作品はどれも味わい深く、何より絵がすごいのだ。もはや「芸術の域」に達していると思う。

文筆家としても秀逸である。無駄なものがなく、粋で洒脱で、軽妙な文章。
「杉浦日向子」とつくだけでとびついて買っていた。
丁寧に、味わうように読んだ。

このごろでは、「4時のオヤツ」を楽しく読んだ。

もう、杉浦さんの書いたものを読めないのか、と思うとさびしい。

NHKの「お江戸でござる」は、杉浦さんの「解説」を聞きたいために
よく見ていた。
しゃれた着物を粋に着こなし、いつもにこやかに笑っていらした。
そして、その知識の深さ、広さには毎回驚くばかりだった。
江戸の、「あらゆること」をさりげなくわかりやすく、語ってくださった。
柔らかな語り口、福々しい笑顔。優しくて思慮深いお人柄が偲ばれる。

もっともっと杉浦さんの「世界」を知りたかった。
杉浦さんの作品から、「江戸」を深く意識するようになり、
時代小説の読み方も変わった。

「風流江戸雀」「百物語」「大江戸うま草紙」などなど

もう一度読み直してみようと思う。

大抵の本は、「読んだらすぐにBookOff」だけど
杉浦さんの本だけは、全部とってある。
本棚の、「いいところ」に、まっすぐ、並んでいる。


・・・ご冥福をお祈りします。


コメント (2)
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