昨日は、自宅療養中の従兄弟を見舞う、電車で1時間ぐらい。
私一人で行ってきました。
従兄弟の名前はコウちゃん、今年で27になる。赤ちゃんの時からよく遊んであげていた。
「おねえちゃんおねえちゃん」と言ってどこへ行ってもトコトコついてきた。
かわいかった(#^.^#)
降りそうで降らない空模様、お昼ごろコウちゃんのおうちへつく。
ご無沙汰の挨拶をして、手土産を渡し、(コウちゃんの好きなモロゾフのプリン)、あったかい紅茶をいただき、ひといきつく。
あの子もさっきまで起きていたんですけど、と、コウちゃんのおばあちゃま。
お部屋に行ってみてあげて、とママ。
コウちゃんの部屋へ入ると、ベッドですやすや寝ているコウちゃん。
またやせてしまった。
少し寝顔を見つめる。
私より白い肌、黒くて長い睫。ハンサムな子。
カーテンをそっと閉める。
そっと閉めたのに
「あ、おねえちゃん?」
「あれ、起こしちゃったかな、ごめんね」振り返ると、目を閉じている。
「よくわかったね!」と言うと、
「おねえちゃんはいつも、そっとカーテンしめてくれるから、音でわかる。」
そうかもしれない、だってあなたはいつもお部屋で静かに寝てるから。
ぱっちり、目を開ける。
黒目勝ちの大きな瞳、にっこりするとこぼれる白い歯、小さい頃からこうだった。
枕元のテープルに、いくらのおにぎりがお皿にのっている。3つ。
1つは半分食べてある。小さいおにぎり。
「コウちゃん、食べないの?」というと、
「あんまりいらないんだ、食べると疲れちゃって」という、こんなに小さいお握りなのに。
「プリン買ってきたよ、モロゾフのプリン。」
ありがとう、とまたにっこりする。
この子はすぐ疲れてしまうので、様子をみながら少しずつ色々な話をする。
なるべく、楽しい話、面白い話、笑える話。
イチバン笑ってくれたのは、「白黒反転してるパンダがいたら面白いね」という話、
これテレビでほんとにやってたの、パンダの白黒模様は遺伝子で決まっているので、(目と耳と手足のところが黒い毛が生える、)
黒いところがずれたり、白黒反転したりすることはありません。って。
ほんとにおかしかったみたいで、「はははははは!!!っっっっ!!」ってすごく楽しそうに笑ってたコウちゃん。
笑ったあとに、「ああ、疲れた、」といって、また笑っていた。
それから、しばらく話して、あまり疲れさせてもと思って、「じゃあ帰るね。」と立ち上がる、
「…おねえちゃん。」と呼びかける声、細いけど、いい声。
「また来てね。」まなざしが震える。
私は胸が震える。
本棚に並ぶ本、私がずっと前にあげた「星の王子様」も並んでいる。何度も読んであげた。
「ぼく、このお話すきだよ。」と言ってくれた。
挿絵の、星の王子様 になんとなく似ていたコウちゃん。
「たいせつなものって目に見えないんだよね、おねえちゃん。」と、私を見つめてつぶやいたことがある、
私は、何も言えなかった、だって私の目の前に可愛い貴方がいたから。見えているのに?
でも、今はわかる。目に見えないけど、大切なもの、…星の数ほどある。
帰り道、凍える夕闇、氷雨が降っている。手袋を忘れた。手が冷たい、
コウちゃんの手は あったかいだろうか?
小さい頃は、とても元気でわんぱくな子だった。従兄弟たちをつれて海へ行ったとき、
この子ひとりだけ、「こわい」と言って海へ入れなかった、
ソフトクリームを買ってきてあげて、波打ち際に座って一緒に食べた。
大きな波に驚いて立ち上がった拍子に、クリームのところだけ、べちょ!っと落としてしまったコウちゃん、
泣くかと思ったら、 波に打たれて溶けていくクリームをじっと見つめて、
「うみ、おいしいっていってるかな、おねえちゃん。」と、つぶやいた。
あのときの白い波、小さな麦藁帽子、陽にすける頬、何もかも覚えてる。
もう10年ちかく、入院したり、自宅療養で寝たり起きたり。
治療のため、背骨に注射をすることもあるらしい。「マジいてえぜあれ。」と言っていた。かわいそうに。
上二人のお兄ちゃんは健康でもう社会人、年が離れてこの子、薬学部に入ったのに、体のことがあって休学して、やはり無理で退学した。
そう、高校までは元気だったのに。
…人生は長い、まだまだいくらでもやり直せる。
そうは思うけど
涙が出る この子はどうなるの。
雨の日だから 泣いてもわからない。傘の中で泣く。
涙ってあったかい。目がじんわりとする。でもすぐ冷たくなる。冷たい雨、冷たい涙。
神さまお願い、どうかこの子を私より先につれて行かないで。
私のかわいい子、
モン プチ プランス
私の星の王子様。
(^^)/~~~
私一人で行ってきました。
従兄弟の名前はコウちゃん、今年で27になる。赤ちゃんの時からよく遊んであげていた。
「おねえちゃんおねえちゃん」と言ってどこへ行ってもトコトコついてきた。
かわいかった(#^.^#)
降りそうで降らない空模様、お昼ごろコウちゃんのおうちへつく。
ご無沙汰の挨拶をして、手土産を渡し、(コウちゃんの好きなモロゾフのプリン)、あったかい紅茶をいただき、ひといきつく。
あの子もさっきまで起きていたんですけど、と、コウちゃんのおばあちゃま。
お部屋に行ってみてあげて、とママ。
コウちゃんの部屋へ入ると、ベッドですやすや寝ているコウちゃん。
またやせてしまった。
少し寝顔を見つめる。
私より白い肌、黒くて長い睫。ハンサムな子。
カーテンをそっと閉める。
そっと閉めたのに
「あ、おねえちゃん?」
「あれ、起こしちゃったかな、ごめんね」振り返ると、目を閉じている。
「よくわかったね!」と言うと、
「おねえちゃんはいつも、そっとカーテンしめてくれるから、音でわかる。」
そうかもしれない、だってあなたはいつもお部屋で静かに寝てるから。
ぱっちり、目を開ける。
黒目勝ちの大きな瞳、にっこりするとこぼれる白い歯、小さい頃からこうだった。
枕元のテープルに、いくらのおにぎりがお皿にのっている。3つ。
1つは半分食べてある。小さいおにぎり。
「コウちゃん、食べないの?」というと、
「あんまりいらないんだ、食べると疲れちゃって」という、こんなに小さいお握りなのに。
「プリン買ってきたよ、モロゾフのプリン。」
ありがとう、とまたにっこりする。
この子はすぐ疲れてしまうので、様子をみながら少しずつ色々な話をする。
なるべく、楽しい話、面白い話、笑える話。
イチバン笑ってくれたのは、「白黒反転してるパンダがいたら面白いね」という話、
これテレビでほんとにやってたの、パンダの白黒模様は遺伝子で決まっているので、(目と耳と手足のところが黒い毛が生える、)
黒いところがずれたり、白黒反転したりすることはありません。って。
ほんとにおかしかったみたいで、「はははははは!!!っっっっ!!」ってすごく楽しそうに笑ってたコウちゃん。
笑ったあとに、「ああ、疲れた、」といって、また笑っていた。
それから、しばらく話して、あまり疲れさせてもと思って、「じゃあ帰るね。」と立ち上がる、
「…おねえちゃん。」と呼びかける声、細いけど、いい声。
「また来てね。」まなざしが震える。
私は胸が震える。
本棚に並ぶ本、私がずっと前にあげた「星の王子様」も並んでいる。何度も読んであげた。
「ぼく、このお話すきだよ。」と言ってくれた。
挿絵の、星の王子様 になんとなく似ていたコウちゃん。
「たいせつなものって目に見えないんだよね、おねえちゃん。」と、私を見つめてつぶやいたことがある、
私は、何も言えなかった、だって私の目の前に可愛い貴方がいたから。見えているのに?
でも、今はわかる。目に見えないけど、大切なもの、…星の数ほどある。
帰り道、凍える夕闇、氷雨が降っている。手袋を忘れた。手が冷たい、
コウちゃんの手は あったかいだろうか?
小さい頃は、とても元気でわんぱくな子だった。従兄弟たちをつれて海へ行ったとき、
この子ひとりだけ、「こわい」と言って海へ入れなかった、
ソフトクリームを買ってきてあげて、波打ち際に座って一緒に食べた。
大きな波に驚いて立ち上がった拍子に、クリームのところだけ、べちょ!っと落としてしまったコウちゃん、
泣くかと思ったら、 波に打たれて溶けていくクリームをじっと見つめて、
「うみ、おいしいっていってるかな、おねえちゃん。」と、つぶやいた。
あのときの白い波、小さな麦藁帽子、陽にすける頬、何もかも覚えてる。
もう10年ちかく、入院したり、自宅療養で寝たり起きたり。
治療のため、背骨に注射をすることもあるらしい。「マジいてえぜあれ。」と言っていた。かわいそうに。
上二人のお兄ちゃんは健康でもう社会人、年が離れてこの子、薬学部に入ったのに、体のことがあって休学して、やはり無理で退学した。
そう、高校までは元気だったのに。
…人生は長い、まだまだいくらでもやり直せる。
そうは思うけど
涙が出る この子はどうなるの。
雨の日だから 泣いてもわからない。傘の中で泣く。
涙ってあったかい。目がじんわりとする。でもすぐ冷たくなる。冷たい雨、冷たい涙。
神さまお願い、どうかこの子を私より先につれて行かないで。
私のかわいい子、
モン プチ プランス
私の星の王子様。
(^^)/~~~