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普通の生活の中での、思いついたこと、考えたこと。何かを表現したい、書いておきたいと思った時に、ココで発散しています。

秘密のメダル☆

2010-07-16 10:53:20 | ひとりごと。
この夏

まだ何も予定がありません。
海やプールへは行くと思うけど、仕事は1日入ってるだけ。
完全なる夏休み♪



夏休み、小さい頃に自分が体験したこと を、思い出してみます♪

確か小学校3年生ぐらい。
弟と、従兄弟達、祖母、母、叔父たちと那須の山荘へ行ったときのこと。
…この山荘は祖父母の所有でしたが、私が4年生の時に手放してしまいました。
4年生の夏に「どうして今年は那須へいかないの」と聞いたら、「那須のおうちはもう売ってしまったから」と言われてビックリ。
もう二度と行けないんだと思って、ちょっと泣いてしまったのを覚えてる。

なぜ泣いちゃったかというと(^^)

「秘密のメダル」を、お庭の木の下に埋めたから。来年来たら、掘り出そうと思っていたのです。


戻って、小3の夏
弟や従兄弟達、私よりみんな小さくて、総勢6名。
私が先頭に立って、山荘の裏で遊んでいました。
少しなだらかな坂になっていて、登っていくと小さな川がある。
川というより、せせらぎ。きれいな水がさらさら流れてる。水深2センチぐらい。
そこに、クレソンがたくさん自生していました。
その前の年に、母と叔母と子供達で行ったとき、「これは食べられる」と教わり、みんなでごっそりとってきて、お夕食にいただいた♪
ちょっとほろ苦い、でもさっぱりとした味で、みんなでわしわしと食べました。
それを思い出して、「そうだクレソンを採りに行こう!」ということになり、
こども6人で、どんどん裏の坂を登って行きました。

ところが、行けども行けどもあの小さな川にたどりつけない。
それどころか、どんどん上り坂がきつくなってくる。登るしかない。
「おねえちゃんつかれた」とべそかく下の子たち。
「もうちょっとだから」と、はげましつつおねえちゃんも泣きたくなってくる。
もう少し、もう少しと思って、登って行きました。
道なんてないです。救われたのは、穏やかな木立で、木漏れ日も明るく、下草もほんの少しで歩きやすかったこと。
お花が咲いていたり、小鳥が鳴いていたり。

でも、いつまでたっても、たどりつかない。クレソンのはえてる、ちいさな小川。誰もいない。どっちに行っていいのかわからない。戻るのも不安。
登っていけば、いいような気がした。
そんな気がしたという気持ちを信じて、ただひたすら歩き続けました。足が痛い、でも休めない。休んだらいけないような気がした。

そんな私達は要するに「迷子」。道に迷ってしまったのです。
クレソン採りに行ったのは、大人と一緒で、それもたった1回きり。覚えてるはずはないのです。
でも「行ける!」「行こう!」と思った、あの気持ちは何だろう?冒険心?無謀なだけ?

一番小さかった従兄弟はたしか4つ。ずっとおててをつないで歩きました。
小さな手が私の手をぎゅううっっと握っている。私もぎゅううっと握って、いっしょうけんめい歩き続けました。

みんな、はぁはぁぜいぜい、「まだ?」「まだなの?」「おねえちゃんどこいくの」「おうちにかえろうよ」と言い出す始末。
士気が下がってる。いけないこれじゃ!と思って、みんなでお歌を歌おう、と思いつき、歌ったのが「かわいいかくれんぼ」。

♪ひよこがね おにわでちょこちょこ かくれんぼ どんなにじょうずにかくれても かわいい あんよが みえてるよ だんだん だーれが めっかった♪

ひよこ のところを、いろんな動物にして、替え歌をつくって歌いました。笑いもでた。あーよかったみんな元気でてきた!と、ほっとしたのも覚えてる。
そして、上り続けるうちに、ぱぁぁっと視界が開けました。
頂上についたのです!

子供の足といっても、かなり歩きました。泣きそうになって歩きました。
山登りの醍醐味は、頂上からの景色♪…何が見えるかな?

さて 私たち 迷子集団が上りついた頂上は というと


ただの駐車場でした


だだっぴろい駐車場に、車がたくさん止まっていました。
ちょうど、駐車してる車があって、ドライバーの人が降りてきました。

いきなり、裏山から子供が登ってきたので驚いたらしく、「あれーこっちから登れるの?」と話しかけてくれました。


そのとたん、緊張していた糸が切れました。
「…え~~~~~ん!!!」と、私が泣き出してしまいました。すると、
「…わぁぁぁぁっ!!!」と、みんな、泣いちゃった^_^;

もう、え~~~ん、だの、わぁぁぁぁ!だの、大騒ぎ^_^;

子供が泣いてる、というので、駐車場の管理の人も駆けつけてくれました。
そこから先はちょっと記憶が飛ぶのですが、どこかの建物の中でみんなしてオレンジジュースを飲んでいました。
親切なおばさんがあれこれ世話をやいてくれました。
山荘の番号を覚えていたので、それを伝えました。

しばらくしたら、母と叔父(母の弟ですが)が駆けつけてくれて、こっぴどく叱られました^_^;
「子供だけでどこまで行ってるのあんたたちは!」「あんたが一番おねえちゃんなんでしょう!」と、矛先はもちろん私^^;
でもね、おねえちゃんがんばったのよおかあさま。
「もういいじゃないか、さあさあ。」となだめてくれた叔父でした"^_^"

それから
叔父の車にぎゅうづめになっておうちに帰りました。

山道をぐるぐると何回かカーブして下り、あっというまに山荘でした(^^)v



弟や従兄弟達にこのときの話をしたことがあるのですが、だれもあんまり覚えていない。
かろうじて2つ下の従姉妹が、「山の中で迷子になって、どこかでジュース飲んだのは覚えてる。」と言ってました。

私はこんなに覚えてるのにぃ~~!!


あのときのドキドキした気持ち、不安な気持ち、でもしっかりしなきゃ、どうにかしなきゃ、と自分で自分を奮い立たせた気持ち、この子達を守らなきゃ、という気持ち、
山の上が駐車場で驚いたこと、泣いちゃったこと、ジュースが冷たくておいしかったこと、叱られてまたまた泣いちゃったこと、全部覚えてる。


そして、冒頭の「秘密のメダル」の話♪

オレンジジュースを飲んでいたら、お世話をしてくれたおばさんが
「おねえちゃん、えらかったね。一番がんばったから、これあげるね。小さい子には、ないしょね。」と言って、銀色にピカピカ光るメダルを手に握らせてくれました。
きっと、何かの景品だったのだと思いますが、何かすごく嬉しかった。すぐ、ポケットにしまいました。誰にも、見せなかった。嬉しさで涙も不安もふっとびました。
私だけにくれた!えらかったね、一番がんばった、って言ってもらえた!
がんばったことを認めてもらえた、それが何より嬉しかったのだと思います。
それで、「大事にしよう!」と、心に決めて、お庭の木の下に、ジャムの空き瓶に入れて埋めました。
空き瓶は…そうだった縁の下に転がっていたのを拾いました。
次から次に思い出せる。


迷子になった不安な気持ちと、「おねえちゃん」として、一生懸命がんばった自分のごほうびのメダル☆
この場所に埋めておこう、と思ったの。


まだ、密かに眠り続けているかもしれません。小さな思い出のつまった空き瓶、秘密のメダル。

そんな、夏休みがありました。


学校も、あと1週間で夏休みです。娘達は、どんな「秘密」をつくるのかしら?


(^^)/~~~




コメント (2)
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