歯に青のりが付いていた☆

歯に青のりが付いていた

結構前だけど☆
会社帰りに、友だちとお好み焼きを食べた。青のりをたくさんかけた。
歯に、あちこち青のりが挟まっている感じはしたけれどもう帰るだけだからいいかなと思った。
でも気になる。気になりながら電車に乗った。

乗り換える駅についたとき、ホームにあった鏡で（ゴミ箱と一体型になっている。以前はよくあった）ニーッとしてみた。
やっぱり、前歯に青のりが挟まっている。とれないかなあ、帰ったら歯を磨こうと思い、歩き始めた。
その時、「トントン！」と、肩をたたかれた。「何？」と思って振り返ると、一人の男性が微笑みながら立っていた。
誰？怪訝な顔をする私に、その男性は言った。「今、笑ってくれましたよね？」････えっ私笑ってない。
なんだろう、この人知らないし、笑った覚えもない。「笑い＝バカにされた」と思い復讐に来たのかもしれない、と一瞬で反応した私は即効で謝った。「すみません、どうもすみません。」そして、逃げるように階段を下りて、乗り換えホームに走った。

男の人は追いかけてはこなかった。ああよかった。電車が来て、乗ったけれど、さっきの人はいない。ほっとした。ほっとするとまた気になる青のり。
走る電車のドアにニーッとしてみた。外はもう薄暗いので、青のりがついているかはわからなかったけれど、そこではっとした。笑ってるように見える。
ニーッとすると、確かに笑って見える･･･　さっきの人は、「鏡越しに微笑んでくれた」と、誤解してしまったんだ。

何かのサイン、と勘違いされたんだと思う。私は青のりがついているか確かめただけなのに、「自分に向けられた笑顔」だと思ってしまったんだ。それはすみません。だから、やっぱり謝ってよかったわけだ。

今後は「青のりが気になっても、口を閉じていよう」と思った。



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