日顕上人猊下の、「すべては唱題から」という御本を今、読み直している。
日顕上人の御本は、皆むずかしい感じがあるが、二度目に読み直すと、日顕上人の言わんとする所が何となくだが、分かってくる。アレルギーが抜けて、素直な自分がいる。
これは受け取る側が境涯をそれなりに高めたり、経験を積まないと分からないという例えだ。
これと似た体験は、以前、ベートーヴェンのピアノソナタが、初めて聞いたときは無味乾燥と言うか、分からなかったのが、二度、三度と聞き込むうちに、その魅力に気づき、圧倒された、あの私の青春の日々に通ずる。
当たり前だが、読まないと分かるものも分からない。まずは、疑ってても読んでみなさい、次第に分かってくるから、という、実践論に行き着く。
二度目に読むと、手に取るように読んでて頭に入ってくる、スルメのような(失礼!)御本です。