日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆
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◎◎◎漢検2辞典に沿って、準1以下の漢字の、気になる訓読みに対応する熟語などを調べる<熟語の読み・一字訓読(準1以下)>シリーズを始めています。準1以下といっても1級漢字を含む熟語などもあり、少しはお役に立つと思っています。◎◎◎
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●修:小学…シュウ、おさ(める)、おさ(まる) 中学…シュ 準1…かざ(る)、なが(い)
●脩:シュウ、ほじし、おさ(める)、なが(い)
<漢検2>
●修
・意味 :①おさめる。まなぶ。「修業」「修行」「研修」 ②なおす。つくろう。「修正」「修理」 ③かざる。「修辞」「修飾」 ④物をまとめる。「修史」「監修」 ⑤ながい。ながさ。「修竹」
・書きかえ:①「脩(シュウ)」の書きかえ字として用いられるものがある・下つき(読み略):改修・監修・研修・纂修・自修・新修・撰修・独修・必修・編修・補修・履修
・大見出し(読み略):修学 修業 修好・修交 修己治人 修士 修辞 修飾 修身 修身斉家治国平天下 修正 修整 修繕 修竹 修築 修道 修得 修復 修祓 修養 修理 修了 修練・修錬 修行(シュギョウ) 修験者 修験道 修二会 修羅 修羅場 修羅場 修理職 修法
●脩
・意味 :①ほじし。干し肉。「束脩」 ②おさめる。おさまる。ととのえる。「脩身」 ③ながい。「脩竹」
・書きかえ:②「修」に書きかえられるものがある。
・下つき:棗脩(ソウシュウ)・束脩(ソクシュウ)
・大見出し:脩める(おさ-める)
(漢検2のなかで“書きかえ”表記のある熟語)
修己治人:自ら徳を積んで世を治めること。自己を修養し徳を積み、その徳で人々を感化して世を安らかに治めること。儒教の基本思想。〈朱熹(シュキ)の文〉 「
修己」は「
脩己」とも書く。 修身斉家治国平天下
修竹(シュウチク):長く生長したタケ。また、それが集まった竹林。竹やぶ。「
脩竹」とも書く。
(この掲載内容についての批評)
①「修」の項で、「書きかえ:①「脩(シュウ)」の書きかえ字として用いられるものがある」となっているが、④の“修(なが)い”に当たる「修竹」でも「「脩竹」とも書く」となっている。・・・①の“修(おさ)める”、④の“修(なが)い”で書きかえられるものがあるということではないか。
②「脩」の項で、(今度は「修」とは逆に)“脩(おさ)める”に当たるほうは「書きかえ:②「修」に書きかえられるものがある。」となっていて、③の“脩(なが)い”に当る「脩竹」の書きかえはないような表記となっている。(「修」のほうでは明確に“「脩竹」とも書く”となっているにもかかわらず・・・)
③上記2点の不整合な説明の仕方に加え、ほかにも書きかえが可能と思われるものについて、書きかえがあるような表記がない(他の熟語では「「・・・」とも書く」との表記がない)。不整合かつ不親切(というか不備)である。
<修=脩、脩=修 と書きかえられる記載のある熟語>(大字源から)
(*漢検2では、上記のとおり、
修己=脩己、修竹=脩竹 の2熟語のみの明記にとどまっているが・・・)
修己=脩己
修古(シュウコ):①昔のしきたりを学ぶ。(異説ありー略)②上古。大昔。 同)脩古
修行:🈩シュウコウ:①行いを修めてりっぱにする。②学問・道徳などを習い修め、身につけて行う。③よく修まった行い。 同)
脩行
🈔シュギョウ:①(仏)仏道を修め善行を積む。②(国)学問・技芸に励む。
(注)漢検2掲載の「修行」は“シュギョウ”のほうの熟語と思われる(大見出し項目は“シュギョウ”と明記。)。
修辞(シュウジ):①言葉を整え修める。信義のこもった言い方をする。 同)
脩辞 ②言葉や文章にあやをつけて巧みに表現する
(注)漢検2掲載の「修辞」は、この②の意味のほうの説明だけのようである・・・。
修修(シュウシュウ):①整っているさま 同)脩脩 ②風の音のさま
修飾(シュウショク):①言葉や文章に手を加えて、整え飾る。②おさめつつしむ。修飭(シュウチョク)。③つくろいかざる。 同)
脩飾 ④(文法で、次にくる語句の意味を説明・限定すること・・・「修飾語」)
(注1)漢検2の「修飾」①美しくなるように飾ること。 ②文法で、次にくる語句の意味を説明・限定すること。「副詞は動詞を―する」
(注2)大字源の「脩飾」は③だけなのかどうか不明・・・ただし、「修飭」のほうでは、「・・・同)脩飭」とある。
修正(シュウセイ):①間違いや欠点を直して正しくする。②身が修まり行いが正しい。③正しい道を修める。同)脩正
(注)漢検2の「修正」は上記①のみの説明。
修省(シュウセイ):身を修め、反省する。同)脩省
修整(シュウセイ):①おさめととのえる ②行いを修め正しくする
同)脩整 ③写真の原板などに手を加えて直す。
(注)漢検2:「ととのえ直すこと。特に、写真や印刷で、原版などに手を加えること。「ネガを―する」」
修飭(シュウチョク):身を修めつつしむ。修飾。
同)脩飭
修徳(シュウトク):徳行を修める。
同)脩徳 修復(シュウフク):直して元通りにする。同)脩復 (注)漢検2「修復」には書きかえナシ。
修文(シュウブン):①文徳を修める
同)脩文 ②法律を整える ③文人の死をいう(詳細略)。
修法:🈩シュウホウ:正しい道を修め習う。
同)脩法 🈔ズホウ・シュホウ:(仏)密教で、加持祈祷をする法式。
(注)漢検2は🈔の熟語の読みと意味しか載せていない・・・読みは上記のほか「スホウ」も記載してある・・・
修名(シュウメイ):①りっぱな名声 ②名分を正す
同)脩名 ③表面を飾り外聞をよくする
修明(シュウメイ):礼法がよく整い明らかなこと。また、修め明らかにする。
同)脩明
修容(シュウヨウ):①容姿や態度を飾り整える ②悠々自適の生活を送る
同)脩容
脩行(シュウコウ):①よく治まった行い。りっぱな行為。 ②学問や芸術を修め習うこと
同)修行 ・・・①②ともに同)と思われる・・・
脩脩:🈩シュウシュウ:整然としているさま。
同)修修 (🈔ショウショウ:羽が破れるさま。)
修遠(シュウエン):道のりの遠いこと 同)
脩遠
修裾(シュウキョ):長いすそ 同)
脩裾
修短(シュウタン):長いと短いと。長短。同)
脩短
修竹=脩竹
修程(シュウテイ):長い道のり。長程。同)
脩程
修路(シュウロ):長い道。長途。遠路。同)
脩路
脩景(シュウエイ・シュウケイ):長い影。 同)
修景
脩遠(シュウエン):はるかに遠い。同)
修遠
脩迥(シュウケイ):長くて遠い。同)
修迥
<問題点1>漢検(採点側)がどこまで書きかえを認めるかは不明・・・
<問題点2>(かなり有名な熟語と思われる)「修身」=「脩身」だと思っていたが、どこにもそのような表記がなかった・・・(大字源・漢検2・ネット上の調査)
<問題点3>大字源にも、書きかえがあっても良さそうなのに「同)脩・・・」となっていない熟語がいくつかあるような気がする・・・大字源も100%信頼して良いわけではない・・・(例)修身、修旃(シュウセン):長い旗ざお、修密(シュウミツ):長く伸び、茂ること などは書きかえの表記ナシ・・・。
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