翻訳者の散歩道

  ☆ 法律翻訳者の思考のあれこれ ☆
(「翻訳者になりたい人のためのブログ」を統合し「第ⅡBlog〇〇編」と表記)

日本最初の英会話本

2007年08月09日 | 英語・翻訳
日本で最初の英会話本は、ジョン万次郎こと中濱万次郎の「英米対話捷径」です(@_@)

ご存知ジョン万次郎は土佐の漁師で、14歳の時に遭難→漂着→米国の捕鯨船に救助されたのを機に、米国で高等教育(英語、数学、航海術など)を受けました。

さて、ジョン万次郎の英語はすべて、耳で聞いた英語であり、聞いたとおり発音しています(@_@)
例えば、「ワタ」=水、「さんれぃ」=日曜日、「キャンル」=ろうそくといった感じです。
なるほど、現在の英語辞書にある発音記号とは違いますね。でも、こっちの方が通じそう・・・^_^;

会話を見ると、
 Good day Sir.=善き日でござる
How do you do sir? =いかが ごきげん あなたさま よふ ござるか

また、日本最初の英文法書も、万次郎が最初に日本に帰国した際に持ち帰ったもので、幕府が「英吉利文典」として英文のままで復刻しました。
これらが日本の英語の基礎を形成したと言われています。

皆さんご存知の「ABCの歌」は、冒頭にご紹介した「英米対話捷径」によって、日本に初めて伝えられました。

ところで、万次郎は、日本では貧しく寺小屋にもいかれず、日本の学問の基礎を欠いたまた米国に渡ったため、通訳としては有能だったものの、文章化された英語を日本語に訳することが不得手であったという話もあります。(Wikipedia)う~むぅ。

最初の方に「アメリカの捕鯨船に救助された」と書きましたが、その捕鯨船の船長ホイットフィールド家と中濱家とは代々交流が続いているそうですよ。

歴史は海を越えて脈々といきつづけているのですね!
  
中浜万次郎―「アメリカ」を初めて伝えた日本人
中浜 博
冨山房インターナショナル

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  参考・引用:学士会会報No.864 中濱博「私の曽祖父中濱万次郎」
  参考サイト:土佐清水市HP「ジョン万次郎の生涯」 


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法令翻訳データ更新

2007年08月06日 | 英語・翻訳
法令翻訳データに「消費者契約法」が登場。

その中の§9に、多くの人が頭を悩ますであろう数式表現がありましたのでちょっと抽出します(省略部分あり)。


(日本文)
これらを合算した額が、支払期日の翌日からその支払をする日までの期間について、その日数に応じ、当該支払期日に支払うべき額から当該支払期日に支払うべき額のうち既に支払われた額を控除した額に年14.6パーセントの割合を乗じて計算した額を超えるもの 当該超える部分

(英文)
when the total amount exceeds the amount calculated by deducting the amount of money actually paid from the amount of money which should have been paid on the due date and multiplying by 14.6% a year in accordance with the number of days from the due date to the day on which the money is actually paid  The part that so exceeds.

もちろん、これだけ!というわけではなく、自分ならもっと分かりやすい or 違う表現をするという方もいらっしゃいましょう。あくまでもご参考にどーぞ。
実は、この類いを前期の日英クラスの最後にアドリブで入れようと思ったのですが、序盤戦で終ってしまいましたっけ・・・

法令翻訳データはこちら




   
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Comments (4)
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