
「おやじさん、この店のホームページとかつくらんのん?」

「そがいなことやるわけなかろうが!」

「自分で作らんでも、食べログとかあるじゃないですか。ああいうのに登録せんのん?」

「それで」

「それでじゃなくて、もっとお客さん来るようになるんとちがうん?」

「バカいうんじゃない。今でも十分手の掛かる客ばかりなのに!」

「手のかかる客いうて・・・」

「お前さんとか」

「こんなエエ客はそうそうおらんじゃろ」

「酒さえ出しとけばなんでも、美味い云うて喰うてくれる客のことけ?」

「え」

「お前さんが、美味いいうけん次の客にそのまま出すじゃろ」

「みんな美味い云うて褒めるじゃろ」

「今日のは塩辛いじゃ、コクがないじゃ言われるんよ」

「そいつら、オヤジさんが一人でやっとる店への礼儀をしらんのんか」

「それどういう意味なんな!」

「え、別に不味いけど美味いとか言うとる訳じゃぁないよ」

「・・・」

「酒が美味い思うて飲めるアテとおやじさんがおってはじめてエエ店なんじゃけん。」

「泣かしてくれるのぉ~」

「いうて、儂の料理をバカにしとるんじゃろ!」

・・・

「必要な常連さんとはLINEで繋がっとるし、それで十分じゃわいね」

「おやじさん。LINEやっとるん?」

「今どき、LINEくらい誰でもやりょうろうが!」

「教えてよ!」

「お前は重要な常連さんじゃないじゃろ」

「・・・」