「見仏」と「札所巡り」と「仏教少々」

仏像鑑賞と札所巡りと受け売りの仏教を少し

本の紹介 奇跡の四国遍路

2020-09-09 09:43:34 | 本の紹介
著者 黛まどか(俳人)

スペインサンティアゴ巡礼道もまわった筆者。
2017年4月~6月にかけての遍路旅。歩き遍路。年齢50歳半ば近くで、遍路をした計算になる。
文章表現が豊かで、文章の内容が濃い。
札所毎にパーツは分かれていない。

以下印象的な箇所。
・サンティアゴ巡礼道をまわった外国人に遭遇して、バグをして健闘をたたえあうシーン。
・当初は1週間先の宿の予約をしていて、日程遅れを回避するため30kmを車で移動し、後日徒歩でやり直すという記述があった。
・スペイン人の美術史家の友人と27番札所あたりから合流して歩いた。ただし一区間だけ。
・膝を痛め、友人宅を拠点に病院へも行き、数日静養した。
・何度となく、杖を忘れて、その都度その忘れ物を届けられていた。
・ユリウスという野宿遍路青年と何度となく出会い、別れを繰り返していた。
・石手寺にお参りしたけど、道後温泉には行かなかった。
・17時納経締めなのに5分前で閉め出しを受けたことも。(無慈悲、いやルール違反だ。)
・八十八番あたりで女性に話しかけられ、霊的な言葉をかけられていた。筆者は涙。
・最後は一番札所に戻った後、途中歩かなかった区間を歩いていた。
・全体的に外国人の遍路さんとの出会いが多く書かれている。筆者が外国語に堪能だったり、サンティアゴ巡礼の時の励まし合いの決まり文句を言うことで、その巡礼をした人が気づいて親しくなったというのがあったのかもしれない。


いろんな人との出会いがあり、偶然再会したり、膝を痛めたとき病院の入院で友人になっていなかったら何日も静養できなかったはずだったり、いろんな出来事があって、奇跡という表題がついたと想像される。引き込まれる文章で比較的、スイスイと読めた。


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