茶の新芽守る「こも」編みピーク 京都・城陽の農家

2018-01-29 13:24:34 | 木 plants
 茶の新芽を直射日光から守る覆い「こも」を編む作業が、京都府城陽市奈島の茶農家、古川與志次(よしつぐ)さん(67)宅で進んでいる。茶が芽吹く春に向け、母の美子(よしこ)さん(89)が昔ながらの手作業でわらを編み上げている。

 こもは、1枚幅1メートル、長さ5メートル程度で、茶畑を覆って日光を遮ることで、うま味を引き出す効果がある。化学繊維の寒冷紗の普及で、市内でこも作りをしているのは古川さん宅のみという。

 納屋で、50年近くこもを編んでいる美子さんが、わらを数本ずつビニールひもで束ね、手際良く編んでいる。1月に入って毎日、朝から夕方まで作業を続けており、3月初旬までに50~60枚を仕上げ、抹茶の原料となる碾茶(てんちゃ)の茶園を覆うという。

 美子さんは「おいしいお茶ができてほしい」と話していた。

【 2018年01月28日 18時30分 】

天王山の間伐竹、粉砕処理で有効活用へ 京都・大山崎

2018-01-22 14:32:33 | 木 plants
 京都府大山崎町は2018年度から、天王山の竹林整備で粉砕処理した竹チップを土壌改良材や肥料として使う取り組みに乗り出す。樹木粉砕機を地元ボランティア団体に無償で貸し出し、各種イベントで竹チップを無料配布する。

 天王山で間伐した竹はこれまで、現場で朽ちるまで放置していた。町はせっかくの資源を有効活用しようと、府の森林環境税からの交付金を充てて樹木粉砕機1台(約150万円)を購入した。機械の粉砕口に竹や樹木を入れると内部の刃で5~40ミリのチップ状に粉砕する。チップは堆肥などの土壌改良材や肥料、雑草の発生を抑えるマルチング材にも再利用できる。

 町は天王山で竹林整備活動を続ける住民団体に貸与するほか、有料で整備を委託している団体などには有償で貸し出す。竹チップは4月以降、町で開催されるイベントなどで希望者に配布し、園芸などに活用してもらうことを検討している。

【 2018年01月20日 16時00分 】

京野菜「花菜」収穫が最盛期 京都・長岡京、ビタミンAも豊富

2018-01-22 13:57:26 | 木 plants
 厳しい寒さの中で、朝日に照らされ凍っていた夜露が溶けると、薄緑色のつぼみの固まりが、手際よく次々に摘み取られていく。京都府長岡京市の特産品「花菜」の収穫が、最盛期を迎えている。

 花菜は切り花だったが、食用に品種改良されたという。府のブランド「京野菜」にも認定され、同市ではJA京都中央の長岡京花菜部会の農家29戸が府内最大規模の計約14ヘクタールで、水稲の裏作として栽培している。

 高級料亭などでの需要が多く、つぼみにはビタミンAが豊富で、ほどよい苦みが特徴。おひたしやからしあえなどで好んで食べられる。部会長の山本信昭さん(65)によると、昨秋の台風や日照不足などの影響で生育が悪く、例年に比べ収穫量は減る見通し。収穫は4月末ごろまで続く、という。

【 2018年01月17日 11時12分 】

大根がイチョウに鈴なり 京都・円福寺

2017-12-18 11:02:00 | 木 plants
 師走の風物詩の「大根干し」が17日、京都府八幡市八幡の円福寺で行われた。境内のイチョウの大木にダイコンが鈴なりにつるされ、冬の寒風にさらされている。

 ダイコンは、寺の修行僧が今月、八幡市や大阪府内を托鉢(たくはつ)で回り集めた。今年は不作が影響し、例年よりも少ない約千本という。1カ月ほど外で干した後、たるに漬け込む。出来上がったたくあんは、毎年春と秋に托鉢先も招いて催す「万人講(まんにんこう)」の精進料理に添える。

 この日は修行僧14人が高さ約15メートルのイチョウの木に登り、数本ずつ束ねたダイコンを滑車やはしごで引き上げ、枝に掛けていった。毎年見学している安達眞治さん(72)=同市八幡=は「これを見ると師走が来たと感じる」と話していた。

【 2017年12月18日 09時31分 】

一足早く迎春ムード「松」の競り威勢よく 京都・宇治

2017-12-11 10:26:42 | 木 plants
 正月飾りに欠かせない松の競り「松市」が6日、京都府宇治市伊勢田町の大原総合花き市場で開かれた。威勢のいいかけ声が響く中、青々とした松が次々と競り落とされ、一足早く迎春ムードに包まれた。

 生け花に使われる若松を中心に、枝ぶりの大きい門松や、根の付いた根引松、松葉の長い大王松など計約30万本が、木津川市や愛媛県、千葉県などから入荷した。

 松市は午前10時に始まり、競り人が大きな声で「買うたってや」「安いよ」と言いながら松の束を見せてアピールした。京都や滋賀、大阪の小売店や量販店から訪れた約150人が指の動きで金額を示し、競り合った。

 今年は台風の上陸や接近が相次いだ影響もあって入荷が昨年より約5万本少なく、全体的にやや高値で取引されたという。

【 2017年12月07日 10時00分 】

隠れた名所、ドウダンツツジの紅葉が見頃 京都・向日神社

2017-12-05 09:50:54 | 木 plants
 「鎮守の森」を彩る紅色が秋の深まりを告げている。向日神社(京都府向日市向日町)の脇に広がる桜の園でツツジが紅葉しており、散策する市民らの目を楽しませている。

 色づいているのはドウダンツツジ約50本で、多くは桜の園を整備してきた市民団体「鎮守の森の会」が10年ほど前に植えた。桜の園は春のサクラで有名だが、初冬の隠れた名所としても人気を呼びそうだ。今月上旬まで見頃が続きそう。

 散歩していた鷲野孝一さん(67)=京都市西京区=は「紅葉といえばカエデだが、ツツジもこれだけきれいに赤くなるんだなと驚いた。来年以降も、この時期になったら見に来たい」と話していた。

【 2017年12月04日 11時07分 】

重文指定後初「聴竹居」紅葉あでやか 京都・大山崎

2017-12-05 09:41:18 | 木 plants
 戦前の木造モダニズム建築の代表作とされる国重要文化財「聴竹居」(京都府大山崎町大山崎)で2日、恒例の「紅葉をめでる会」があった。重文指定後初の開催で、多くの人が訪れてモミジの赤に囲まれた建物に見入った。

 管理を担う一般社団法人「聴竹居倶楽部(くらぶ)」が新緑と紅葉の時季に行い、予約不要で建物を見学できる。

 来場者は、外から涼しい風を取り入れる土管「クールチューブ」や太陽の高さを計算して作られたひさしなど、随所に施された工夫について倶楽部メンバーから説明を受けた。縁側一面のガラス窓には、庭園のモミジが広がり「きれい」と感嘆の声が上がった。

 三島桃子さん(47)=大阪府島本町=は「細部までこだわりを感じた。紅葉も見られて満足」と話した。

 聴竹居は、京都帝国大教授を務めた建築家、故藤井厚二が1928年に建てた自邸。環境工学を取り入れた和洋融合の名建築として名高い。7月31日付で重文指定の告示を受けた。

【 2017年12月03日 11時29分 】

咲き終わった開花竹、黄金色に輝く 京都・向日

2017-12-05 09:28:41 | 木 plants
 稲穂のように枝から薄茶色の花穂(かすい)が垂れ下がっていた。京都府向日市物集女町の竹林で、花の咲き終わった珍しい開花竹が28日までに見つかった。太陽が当たると黄金色に見え、青々とした竹林の中でひときわ目立つ。

 竹林を所有する60代の農家が8月の作業中に敷地内に様子の違う竹を8本確認し、これまで見守ってきた。「約40年間ここでタケノコを育ててきたが、初めて見た」と驚く。

 京都市洛西竹林公園(西京区)の渡邊政俊専門医は「竹の開花の詳しい周期やメカニズムは解明されていないが、珍しい現象であることに間違いない。春から夏にかけて花をつけるため、現在は咲き終わった後の姿だろう」と話す。開花すると翌年には枯れてしまうという。

【 2017年11月29日 10時37分 】

森林整備や省エネPR 京都・長岡京で環境フェア

2017-11-20 11:22:30 | 木 plants
 京都府長岡京市内で展開している環境活動をPRする「環境フェア」が18日、同市天神4丁目の中央公民館であった。森林整備や省エネなど多彩な活動に取り組む市民団体や企業が協力し、参加者たちが体験イベントや解説展示のブースを巡った。

 地球温暖化防止など環境への意識を高めてもらおうと市が主催。今年は市のほか、33のボランティアグループや企業が出展した。

 放置竹林の整備に取り組む団体は、切り出した竹で製作したあんどんなどを展示し、メンバーが活動の現状を説明した。西山産のまきを販売したり、家庭での節電方法を紹介したりするコーナーもあり、来訪者たちが理解を深めていた。

 廃材を使ったアクセサリー作りなどを娘2人と楽しんでいた安井香奈恵さん(40)=同市野添2丁目=は「子どもたちにリサイクルの大切さが伝わってくれたら」と話していた。

【 2017年11月19日 09時39分 】

京都・乙訓の紅葉名所、深まる秋

2017-11-20 11:10:02 | 木 plants
 錦秋を迎え、京都・乙訓地域の紅葉の名所は見頃を迎えつつある。昼夜の寒暖の差が増すごとに色づきも深まってきた。赤に染まった木々が、訪れた多くの観光客や市民を楽しませている。

■光明寺

 例年約7万人が訪れる長岡京市粟生の光明寺には約500本のモミジの木がある。同寺は「色づきは1週間ほど早く見頃は今月下旬」という。総門近くや御影堂周辺は終盤で、最盛期に紅葉のトンネルとなる「もみじ参道」は赤や黄、緑色のコントラストが美しい。12月6日まで特別入山(午前9時~午後4時)が行われている。入山料は高校生以上500円。

■宝積寺

 大山崎町大山崎の宝積寺では色づき始めたモミジが本堂や三重塔周辺、参道沿いを彩る。「ここ最近の冷え込みでぐっと赤くなってきた」(同寺)。天王山をハイキング中の地元の島村寿香さん(46)は「高地にあるためか他の場所より赤く染まっていてきれい」と話した。山麓では聴竹居(12月2日のみ庭園は無料公開)やアサヒビール大山崎山荘美術館でも紅葉が楽しめる。

■向日神社

 向日市向日町の向日神社では、参道や本殿の周囲に植えられているモミジが色づき始めている。神社には散歩で訪れる市民のほか、近くの小中学生が歩く姿も見られる。近くの松嶋由希子さん(75)は「モミジが赤くなり始めたのを見ると、今年も残り少なくなってきたなと思いますね」と、秋の深まりを実感している様子だった。

■柳谷観音楊谷寺

 長岡京市浄土谷の柳谷観音楊谷寺では、上書院や奥之院を囲む木々の赤が深みを増している。一番の見頃は20日ごろからの約1週間といい、12月3日までの「紅葉ウイーク」期間中は上書院を連日公開。八幡市から訪れた山岡恵子さん(51)は「山あいだからこそ味わえる景色。心が癒やされます」と話した。同期間中は拝観料200円、上書院は別に500円が必要。

【 2017年11月17日 11時08分 】


緑のカーテン「洛いも」、大物も 京都・向日

2017-11-20 11:04:11 | 木 plants
 夏の日差しを和らげ、省エネ効果のあるグリーンカーテンとして栽培した「洛いも」の収穫がこのほど、京都府向日市上植野町の府乙訓総合庁舎で行われた。

 洛いもはヤマイモ科の「ダイショ」。同庁舎では府乙訓保健所が主にゴーヤーを同カーテンとして利用してきたが、昨年から精華町とブランド化に取り組む府立大の提案を受けて栽培している。

 今年は庁舎で洛いもの苗38株をコンテナなどに植えて3カ所の壁際で栽培したほか、希望する府民にも約50株を配布した。同保健所によると、同カーテンの省エネ効果は大きかったという。

 収穫ではコンテナなどをひっくり返し、固まった土を崩して洛いもを取り出した。天候不順と害虫被害で育ちが悪く、収穫量は昨年に比べ6キロ少ない約24キロだったが、中には一つ1キロを超す「大物」もあった。同保健所は「来年度も府立大から苗の提供を受けて取り組む」と話した。

【 2017年11月16日 11時37分 】

錦秋の境内、幻想的に照らす 京都・笠置寺もみじ公園

2017-11-20 11:01:58 | 木 plants
 紅葉の名所として知られる笠置寺境内の笠置山もみじ公園(京都府笠置町笠置)で、モミジの夜間ライトアップが始まった。紅葉が闇夜に浮かび、鮮やかさを際立たせている。

 笠置寺によると、例年より色づきが早く、見頃を迎えつつあり、静かな境内に幻想的な空間が広がっている。ライトアップは30日まで午後5~9時。無料。19日午前10時から笠置駅周辺などで「もみじまつり」。町企画観光課0743(95)2301。

【 2017年11月16日 11時06分 】

心癒やす小さな宇宙 京都・長岡京でコケ展示

2017-11-07 09:11:37 | 木 plants
 癒やしの植物として人気を集めるコケの展示会「小さな宇宙-コケの世界」が、京都府長岡京市粟生のアトリエ畔(はん)で開かれている。乙訓地域で見られる約100種を紹介し、訪れたファンらが興味深そうに見入っている。

 環境保護団体「乙訓の自然を守る会」の主催。身近な自然に理解を深めてもらうため、昨年から昆虫やキノコなどテーマを替えて開いており、今回で4回目となる。

 会場では生体標本50種と小さなガラス容器で3~8種を育てるテラリウム13点、生息状況を再現したジオラマ2点、写真パネル40点を展示。テラリウムとジオラマのコケは神秘的で小さな森のようにも見え、来場者が顔を近づけて観賞していた。

 5日(午前9時~午後4時)まで。入場無料。問い合わせは下村さん090(1893)3047。

【 2017年11月05日 10時54分 】

天王山の竹でハートの町PR 京都・大山崎

2017-10-31 20:43:15 | 木 plants
 京都府大山崎町の町商工会女性部が、天王山に生えている竹を活用し、町の形から着想を得たハート形のモニュメントづくりに取り組んでいる。地元の大山崎竹林ボランティアと龍谷大の学生らも制作に協力。町制施行50周年に合わせ、11月中に妙喜庵(同町大山崎)前の茶畑に設置される予定。

 同会女性部が、記念の節目を迎える町の盛り上げに一役買おうと発案した。町の形と似ているハート形とし、竹材活用も目指す。

 モニュメントは、高さ約1・7メートル、幅約1・6メートルで、竹で作った鳥居の下にハート形の竹をつり下げる。訪れた人に楽しんでもらえるよう、ハートの枠内から顔を出して写真撮影できるようにする。

 10月上旬から大山崎竹林ボランティアが制作を開始。同町の特産品開発に協力する同大学の学生らもこのほど、同ボランティアのメンバーから指導を受け、使用するクロチクを天王山で伐採した。モニュメントのキャッチコピー「叶わせてみせようその想い ハートの町大山崎」は学生の案を基に女性部が作った。

 龍谷大3年の宮腰美子さん(20)=京都市東山区=は「竹を実際に触ったのは初めてで、改めて大山崎の魅力を確認した。若い人が訪れてくれるPRポイントになれば」と話していた。

【 2017年10月31日 11時23分 】

稲穂と共演、田畑あぜ赤く染まる 京都、ヒガンバナ見ごろ

2017-09-16 14:46:15 | 木 plants
 秋の彼岸を前に、京都府乙訓地域の田畑のあぜなどでヒガンバナが真っ赤な花を咲かせ始め、道行く人たちに季節の移り変わりを感じさせている。

 ヒガンバナは中国から渡来したとされる多年草で、この時期に花を咲かせることから和名「彼岸花」がついたといわれる。球根には毒があり、ネズミやモグラの穴開け防止のため土手やあぜに植えられたよう。

 長岡京市では稲刈りの終わった水田や、なすびなどが植えられた畑のあぜなどで小規模に群生し、垂直に30~50センチの茎を伸ばして大輪の花を咲かせ、爽やかな秋風に揺れている。

【 2017年09月16日 09時50分 】