京都府大山崎町で環境保全活動に取り組む有志が「天王山にツツジを植栽する会」を発足させる。同町の天王山で拡大している放置竹林を間伐し、赤紫色の花が美しいコバノミツバツツジを植えていく予定で、メンバーは「緑だけの単調な山に彩りを与えたい」と意気込んでいる。
コバノミツバツツジは東海地方以西に生息する落葉低木で、桜とほぼ同じ時期に開花する「早咲き」の花として知られている。天王山には桜やツツジが植わっているが、ごく一部にとどまっており、大部分は放置竹林に覆われている。
森林整備に取り組む住民グループ「久保川と天王山の森を守る会」の竹内碩代表(72)らが今月2日、コバノミツバツツジの里で知られる湖南市菩提寺を訪れ、菩提寺北小での苗植えを見学。知人から育て方を学び、苗と種を譲り受けた。
6日には、天王山の麓近くにある広場で苗の一つを植え、獣害防止のためネットを設けた。今後は苗を世話したり、各会員の自宅で、植木鉢に種をまいて植樹できるサイズまで育てるという。
会は竹内さんら約10人で構成。23日に広場でイベントを開き、結成の狙いなどを説明する。竹内さんは「5年後、10年後を見据えて取り組みたい。多様な植物でいっぱいの森になればうれしい」と話している
【 2014年11月19日 09時30分 】