熊本地震から一夜明けた15日、鎌倉から江戸時代にかけて栄えた武家・細川氏ゆかりの地として熊本と縁が深い京都府長岡京市では、市民や行政関係者が被災地に思いをはせ、県人会員はふるさとの肉親を案じた。乙訓の行政関係者も被災地支援を見据え、体制を整えた。
長岡京市と熊本はともに、細川氏と縁が深い。長岡天満宮(長岡京市天神2丁目)にあった同氏ゆかりの学問所「開田御茶屋」では、古今和歌集の解釈など秘伝の奥義を師から弟子へ伝授する「古今伝授」が行われていた。明治期に解体されて細川家が引き取り、その後、熊本市の水前寺成趣園に「古今伝授の間」として再建された。
こうした結びつきは現在も続き、2013年には熊本県山鹿市から、伝統工芸「山鹿灯籠」の技法を用いた長岡天満宮の模型が長岡京市に贈られた。戦国武将で一流の文人でもあった細川幽斎ゆかりの勝竜寺城公園(同市勝竜寺)で展示している。
市民レベルでは、若手農家でつくる「長岡京市都市農業振興クラブ」が、13年に同県御船町を視察したのをきっかけに翌春、同町の営農指導員を招いて熊本の伝統野菜「水前寺菜」を試験栽培した。現在もなお10軒ほどの農家が栽培を続ける。
同クラブの小野洋史会長(49)=同市井ノ内=は「現地が大変な状況なら何か支援を考えないといけない」と、被災地を案じる。クラブが事務局を置く市農林振興課の井ノ上良浩課長は15日朝、営農指導員の男性に連絡。無事を確認し「前夜から心配だったのでほっとした」と話す。
11年には、長岡京市など明智光秀や細川ガラシャゆかりの12市町などでつくるNHK大河ドラマ誘致推進協議会が発足。翌年に熊本県がオブザーバーとして参加している。中小路健吾市長は「歴史的つながりが深い熊本が大きな被害を受け、亡くなられた方のご冥福と被災した皆様にお見舞いを申し上げる」とコメントした。
2016年04月16日 11時29分配信
長岡京市と熊本はともに、細川氏と縁が深い。長岡天満宮(長岡京市天神2丁目)にあった同氏ゆかりの学問所「開田御茶屋」では、古今和歌集の解釈など秘伝の奥義を師から弟子へ伝授する「古今伝授」が行われていた。明治期に解体されて細川家が引き取り、その後、熊本市の水前寺成趣園に「古今伝授の間」として再建された。
こうした結びつきは現在も続き、2013年には熊本県山鹿市から、伝統工芸「山鹿灯籠」の技法を用いた長岡天満宮の模型が長岡京市に贈られた。戦国武将で一流の文人でもあった細川幽斎ゆかりの勝竜寺城公園(同市勝竜寺)で展示している。
市民レベルでは、若手農家でつくる「長岡京市都市農業振興クラブ」が、13年に同県御船町を視察したのをきっかけに翌春、同町の営農指導員を招いて熊本の伝統野菜「水前寺菜」を試験栽培した。現在もなお10軒ほどの農家が栽培を続ける。
同クラブの小野洋史会長(49)=同市井ノ内=は「現地が大変な状況なら何か支援を考えないといけない」と、被災地を案じる。クラブが事務局を置く市農林振興課の井ノ上良浩課長は15日朝、営農指導員の男性に連絡。無事を確認し「前夜から心配だったのでほっとした」と話す。
11年には、長岡京市など明智光秀や細川ガラシャゆかりの12市町などでつくるNHK大河ドラマ誘致推進協議会が発足。翌年に熊本県がオブザーバーとして参加している。中小路健吾市長は「歴史的つながりが深い熊本が大きな被害を受け、亡くなられた方のご冥福と被災した皆様にお見舞いを申し上げる」とコメントした。
2016年04月16日 11時29分配信