電車は敦賀発姫路行きで、17日午後10時50分ごろ、高槻駅の雨量計が基準値を超えたため、山崎駅の手前約100メートルのところで緊急停車した。車内は満席状態で、立っている乗客も多かったという。
約1時間半後、乗客2人が体調を崩したという通報を受け、乙訓消防組合が駆けつけた。救急隊が到着すると、乗客10人が立て続けに体調不良を訴え病院へ搬送された。
大学から帰宅途中だった立命館大2年の男子学生(20)=大阪府摂津市=は「気分が悪くなった人が次々現れて、さらに不安になった」と話した。
車内の空調は作動していたが、トイレには長い列ができていたという。「『本社との連絡があるのでしばらくお待ち下さい』との対応ばかりだ。状況が何も分からない」と憤る人の姿もあった。
4時間後の18日午前2時40分ごろ、電車が移動を開始し、特急電車の後に連なるように止まった。疲弊しきった表情の乗客たちはホームに降り、携帯電話で家族や知人に迎えを頼んでいた。
救急搬送は計19人で、いずれも軽症だった。約300人が車内で1泊した。長時間停止について同社は「駅には特急がすでに停止していたため、調整に時間がかかった」としている。
【 2015年07月19日 17時00分 】