向日市をトリックアートの街に 商店関係者ら取り組み

2013-03-21 06:36:07 | 創 creation
 向日市の商店関係者らが任意団体「向日トリックアート商店街」を立ち上げた。近年人気が高まっているトリックアートを市内の商店などに描いて誘客を図る目的で、23日から本格的な取り組みを始める。全国的に有名になった京都向日市激辛商店街との相乗効果で観光客の市内滞在時間を延ばしたい考えだ。

 トリックアートは人間の目の錯覚を利用し、立体的に見せたり、見る角度によって異なる印象を与えたりする芸術作品。絵の中に入ったように思わせる作品もあり、不思議な世界が楽しめる。

 向日トリックアート商店街は、昨年10月に商業関係者ら15人で設立した。激辛商店街と同様に市内全域を架空の商店街に見立てる。トリックアートを観賞する際に写真を撮ることに着目し、撮影した写真をインターネットの交流サイト「フェイスブック」やブログなどに掲載してもらうことで向日市の幅広い発信を狙う。

 まず手始めに阪急東向日駅近くにあるスーパー「ライフシティ東向日」(寺戸町)のアーケードの床面に「かぐや姫の誕生」「一本橋の崖っぷち」をテーマにした2作品を描く。竹灯ろうが浮き上がったり、崖に木の板が架かったりしているように見える絵で、壁画アーティストの細井尚登さん(48)=京都市上京区=が手がけ、23日にお披露目する。

 鶏冠井町の「野村龍酒店」にも、ワイン樽がずらりと並んでいるように見える絵を飾る予定。5年後には向日市内の商店や公共施設など100カ所にトリックアートを設けたいという。

 同市では激辛商店街の知名度が高まり、市外から訪れる人が増えた。17日の激辛グルメ日本一決定戦「KARA-1グランプリ」には昨年を大幅に上回る約5万人が来場した。ただ、激辛料理を食べた後に「どこか行く所はないか」と聞かれる飲食店が多く、激辛に加えトリックアートで観光客が市内を巡る仕掛けを増やし、長岡宮跡や社寺などの観光スポットにも誘導したいという。

 今後、トリックアートのある店や商品、観光名所などを紹介するマップ作りにも取り組む。激辛商店街事務長でトリックアート商店街事務長も務める磯野勝さん(48)は「激辛を扱ってない店や観光資源も回遊してもらえるようにし、まち全体の活性化を目指す」と話している。

【 2013年03月20日 11時16分 】



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