網戸を開けると、朝食を摂っている席から、先日ブログでご案内した高圧線鉄塔敷の森が見え、その森の中からセミの声が湧き起こり、塊になって押し寄せて来る。いつもの夏の朝である。そして7月最後の日。
子どもの頃は、何故かこの日を境に夏が翳るような気持ちなって、粛然としたものだった。多分、遊び呆けて手をつけずにいた宿題や課題を意識したに違いない。
セミたちは日中になると森を出て、周囲の住宅群の庭や植え込みに分散する。異性との接触の機会を増やそうとするのだろうか?梅雨明け以来、セミたちは徐々に日中の移動範囲を拡げてあちこちで鳴き、日暮れになると森に帰るらしい。
来月になると、盛んだったセミの声が、潮騒が遠のくように弱まり、他の種類のセミの声が明瞭に聞こえ始める。
鉢植えの鷹の羽ススキの葉も茂ってきた。お月見までに穂が出ると好いのだが、まだ株が小さいから、無理かも知れない。一昨年はナンバンギセルが異様に増えて株が衰え、恐慌を来した。
ススキなどどこにも生えていると軽視しがちだが、いざ栽培して見ると難しい。鷹の羽ススキは園芸種だが、自生種を10年育てながらとうとう穂を見なかった苦い経験がある。自然は奥が深く、到底理解し難いものである。
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