道々の枝折

好奇心の趣くままに、見たこと・聞いたこと・思ったこと・為たこと、そして考えたこと・・・

臨機応変

2023年09月07日 | 随想
内輪のことで恐縮だが、老生と老妻とは、同じ町内で生まれ育ち、幼稚園も小中学校も同じの2歳違い。
幼馴染みかというとそんな懐旧の縁は無く、学齢期には一緒に遊んだり口をきいたりしたこともなかった。
その上二人の性格は正反対である。

私はO型で万事大雑把な八方破れ。型を嫌い融通無碍を奉じている。変わったこと珍しいこと、変化を好むことが甚だしい。臨機応変がモットーである。
一方家内はA型で、几帳面かつ律儀。日常は予定・計画を重視し、生活がルーチンどおりに進まないと機嫌が悪くなる。整頓を好み乱雑を悪むこと甚だしい。
絵に描いたような「水と油の関係」である。これでは夫婦間に軋轢が生まれ、紛争が絶えなかったのも無理はない。

私はかねがね、夫婦が性格の不一致を離婚の理由に挙げるのを、奇妙に思っていた。
性格が違うから、夫婦になる情動が強く働いて結婚し、一緒に生活することになったのだろうに・・・
生物多様性の原則から言って、性格の一致などあろうはずもない。臨機応変に対応するしかないのである。

私たちも、若い頃や子育て中は、互いの性格の違いによる考え方の相違が因で、口論などは度々あった。
老いた今は、お互いの気性を尊重することの重大さが、以前よりは分かるようになり、異質を認め合うことができるようになって来た。この世には、老いて漸く理解できるようになることが山ほどある。
また、老化は労わりを促進させるから、性格の違いで生じるトラブルなど、瑣末なことに思えて来る。老いの効用であろうか?

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