私は息子が建て替えたこの家に住んで10年になるが、何よりも有り難く感謝しているのは、それまでの旧い家から見えていた視界を成る可く変えないでもらいたいという老人の我儘を、聴き入れて貰えたことだった。
春宵値千金、花の終わったこの季節、暮れなずむ窓外の刻々と変わる空の色と情景を眺めながら、晩酌の盃を傾けるのは、洵に至福の刻である。
♪暮れそうで暮れない黄昏時は・・・
♪暮れそうで暮れない黄昏時は・・・
作詞を確かめて愕いた。
作詞家 中里 綴
元女優で歌手の、江美早苗だった。
西野バレエ団で、金井克子・由美かおる・奈美悦子・原田糸子らと共にテレビで見た元ダンサーだった。
女優や歌手を経て作詞家に転身、才能は開花して将来を嘱望されていたが、惜しいことに36歳の若さで亡くなっている。
老生が感動した歌の作詞家の早世を知ったのは、悲しむべきことである。詩人の感性が、身を削ったのだろうか?
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