25年程前、ご縁あってこの建物を設計させて頂いた。その時植樹した楠は幹の直径が太いものでは40cm程度に成長したのですが。
楠の根元を踏むと木が弱るので鋳物製のツリーサークルを敷いて木の転倒と根元の保護をしたのですが木が太くなりすぎて御覧の通りツリーサークルが幹に食い込んでしまいました。
小学生の子供のズボンのベルトの穴が二十歳になっても同じ穴ならその子供さんはどれだけ苦しいか。このままなら楠はドンドンツリーサークルが幹に食い込み台風等で大風が吹けは必ず倒れるでしょう。市にツリーサークルの撤去をお願いしたら予算が無いのでそちらで撤去してくれとのお役所返答。
「よっしー、それなら自分でやる」と決意してから三年経って今日撤去に踏み切る。しかしボルトを外す工具が合わずホームセンターへまっしぐら。今度はボルトが幹に埋まりノミで幹を削りボルトを外すが所によってはボルトが幹に食い込み過ぎて外れない所も出て来ました。
アルバイトの青年と奮闘、見かねた職員も手伝ってくれる、前の製材の会長さんはフォーリリフトを持ってきてくれてツリーサークルにワイアーを掛けて引っ張ってくれる。幹には荒っぽい傷も付きましたが何とか手術は終わりました。
幹に食い込んだツリーサークルの傷後が判るでしょ。だがツリーサークルは鋳物の為、途中で折れた個所も沢山でました。しかしこの楠はツリーサークルの一部を幹に巻き込んで今後も成長するでしょう。 苦しかった楠が嬉しそうです。私はこの楠が生きている限り命の恩人として崇められる事でしょう。Happy End
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