最近のマイホームは殆んど住宅団地の中に建売業者の方が建てたハウスを買うのが普通ですが今回の仕事は親の所有する土地に息子さんが結婚するので住宅を建設すると云うものです。
建設予定地は御覧の様な栗の畑で、畑には段差と勾配が有る土地です。
先ずは造成工事です、工期と予算の関係でプレハブ擁壁で土囲いを行う。
クレーンと重機で重いプレハブ擁壁(1.5t)をmm単位の精度で並べて行くのは結構高度な土木作業です。
建物が建つ所は一応平地に造成出来ました。設計の段階で勾配の敷地を利用して家を建てて、自然と一体感を出す方法も有るのですがどうしても予算に縛られて今回は勾配の畑を平凡な敷地に変身させました。
地盤は砂利混じりの砂層でしっかりしているのですが段差の土地と擁壁で地盤を掘り繰り返したので地盤改良です。直径60cm、深さ3mまで現場でコンクリートを流して杭を作ること32本。これで地盤が地震で下がる事も揺れも大きく防げるでしょう。
基礎の下には私のご推薦である土壌蓄熱暖房の発熱パネルを敷く。これで冬でも寒さ知らずの快適な生活が楽しめます。
発熱パネルの上に砂を10cm敷いて、砕石を12cmを敷いてビニールを敷いて13mmの鉄筋を網目に組んで、ここの上に15cm厚のコンクリートを流して頑丈な基礎を作ります。
建前間近、土台を敷いてアンカーボルトでしっかりと基礎と土台を固定します。後で床下に潜り込むのは大変ですので既に給水(青)、温水(赤)の配管工事は済ましてあります。
梅雨の合間を縫って今日(16日)は建前です。猛暑の中大工さんも、鳶職さんも、クレーンのオペレーターも作業と熱中症との戦いです。お陰さまで一日でほぼ屋根まで完成しました。
完成模型です、しかし残念な事にこの方向から人が見る事は限られています。何故ならベランダの方向が南面ですが家の前は自然の樹木があり人が入り難く成っています。
北側に道が有り、この角度からはよく見える事でしょう。プライバシーの関係で間取りは公開できません。9月中旬に大工さんの工事が終わり10月中旬にはお施主さんに引き渡しです。私の近所もご多分に洩れず高齢社会です、この家には新婚さんが入居されて子供さんが自然一杯の中で健やかに成長されることを願っています。