▲高インフレにおそわれた旧ユーゴスラビアの百万ディナール紙幣(1990年ユーゴで撮影)
2017年3月2日(木)、EU統計局(Eurostat)は、2月のユーロ圏(19か国)の消費者物価が前年比2%になったと発表した(1月のインフレ率は1.8%)。とくにエネルギー価格の高騰が物価上昇につながっている。
これとは別に3月1日(水)にドイツ統計局が発表したところによると、ドイツの2月の消費者物価は2.2%の上昇(1月は1.9%の上昇)となり、EU平均をうわまわった。
ECB(欧州中央銀行)は物価上昇2%を目標にしており、ECBのドラギ総裁が今後どのように金融緩和-ゼロ金利と国債の大量購入-の継続を正当化していくか注目される。
フィナンシャルタイムズは、とくにドイツでECBによる金融緩和の見直しを求める声が強まっていると伝えている。
なおアメリカでも、FRB(連邦準備制度理事会)が重視するインフレ指標PCEが1月に1.9%に急上昇しており、欧米同時にインフレ懸念が強まる可能性が高まってきた。