上は、第一汽車(自動車)の本社。大きすぎてカメラのフレームに入りきらなかった。
昨年度、日本国内では約970万台の自動車(軽、トラック、バス含む)が生産され、そのうち約半数が輸出された。だいたい年1000万台が生産され、半数が国内で販売され、半数が輸出されるというのが日本の自動車産業の現状である。
これに対し、昨年、中国の自動車生産台数は約2200万台で、日本の2倍以上の水準となっている。販売台数の差はもっと大きく、昨年、中国では約2200万台の自動車が販売されたが、これは日本の4倍以上の水準となっている(日本と異なりいまのところ輸出は少ない)。中国の都市部では、自動車を所有することはもはや特別のことではなくなっている。
ちなみに、昨年、アメリカの自動車販売は過去最高の1700万台となったが、中国にはまったくおよばなかった。
いまこの中国の自動車市場が減速の危機をむかえている。
中国では、今年の7月ごろから自動車販売が前年を下回りはじめ、2018年11月9日(金)に中国自動車工業会が発表したデータによると、今年の10月には前年同月比で1割近い減少となった。
この結果、2018年1月から10月までの累計の自動車生産台数、販売台数は前年を下回ることになった。
中国の自動車産業はこれまでおどろくような速さで成長してきたが、これが減速すると世界経済にも相当大きな影響がでることがさけられない。
こうした状況を打開しようと、中国政府は自動車取得税を10%から5%に引き下げることを検討していると伝えられているが、うまく販売をテコ入れできるか注目される。