新型コロナウイルスの影響により、南米のエクアドル政府とアルゼンチン政府がデフォルト(債務不履行)におちいる可能性がでてきた。
フィナンシャルタイムズによれば、エクアドル政府は、これから4か月間、国債の償還を一時的に停止することで債権者と合意した。
エクアドルでは、3月から8月15日までに8.11億ドル(900億円:1ドル=110円)の国債が満期をむかえるが、その払い戻しが延期される。
2028年に償還予定のエクアドル国債は現在、額面の26%で取引されている。
エクアドル政府は2019年、IMFから42億ドル(4600億円)を借り入れ財政再建を進めることで合意していたが、新型コロナウイルスによる急速な経済悪化をうけIMFに追加の借り入れを求める予定。
またすでに日本でも報じられているが、アルゼンチン政府は債権者に、これから3年の間、満期となる国債の払い戻しを停止するとともに国債の利払いを62%減額することを提案している。
しかし債権者はこれに大きく反発。2001年以来、9度目となるデフォルトの可能性がでてきている。
2020/5/23追記
2020年5月22日(金)、アルゼンチン政府は5億ドル(550億円)分の外貨建て国債利払いができずデフォルトとなった。債権者との話し合いは今後も続けられる予定。