大野威研究室ブログ

おもにアメリカの自動車産業、雇用問題、労働問題、労使関係、経済状況について、最近気になったことを不定期で書いています。

エクアドルとアルゼンチン、デフォルトの可能性

2020年04月19日 | 経済

 新型コロナウイルスの影響により、南米のエクアドル政府アルゼンチン政府デフォルト(債務不履行)におちいる可能性がでてきた。

 フィナンシャルタイムズによれば、エクアドル政府は、これから4か月間、国債の償還を一時的に停止することで債権者と合意した。

 エクアドルでは、3月から8月15日までに8.11億ドル(900億円:1ドル=110円)の国債が満期をむかえるが、その払い戻しが延期される。

 2028年に償還予定のエクアドル国債は現在、額面の26%で取引されている。

 エクアドル政府は2019年、IMFから42億ドル(4600億円)を借り入れ財政再建を進めることで合意していたが、新型コロナウイルスによる急速な経済悪化をうけIMFに追加の借り入れを求める予定。

 またすでに日本でも報じられているが、アルゼンチン政府は債権者に、これから3年の間、満期となる国債の払い戻しを停止するとともに国債の利払いを62%減額することを提案している

 しかし債権者はこれに大きく反発2001年以来、9度目となるデフォルトの可能性がでてきている。

 

2020/5/23追記

 2020年5月22日(金)、アルゼンチン政府は5億ドル(550億円)分の外貨建て国債利払いができずデフォルトとなった。債権者との話し合いは今後も続けられる予定。