アメリカのいくつかの重要な経済指標が今年2月前後をピークに低下を続けている。
インフレ率、平均時給、新規失業保険申請件数、小売売上高などである。
単位:% 出所:U.S Census Bureau
上は、アメリカのGDPの7割を占める小売売上高(季節調整値)の前年比の推移をグラフにしたものである。
トランプ大統領の就任式があった今年1月をピークに急速に対前年増加率が落ち込んでいることがわかる。
2月以降、トランプ氏への期待が徐々にはく落し、それとともに実体経済も勢いをなくしているようにみえる。
このまま減速が続いていくのであろうか?
あるいは米経済のファンダメンタルズに変化はなく、ほどなく上昇基調に戻っていくのであろうか?
先にあげた4つの指標をふくめ米経済の動きを注視していきたい。
なお、7月にはアマゾンのプライム祭りがあり、他の米大手小売も対抗して大がかりな安売りをおこなったという特殊事情があるので7月の小売売上高(8月発表)をみるときは若干の注意が必要である。