アスベストの危険性が公になり、代用品として開発されたのが、製鉄所で生まれる廃棄物を、加工して作られたロックウールである。しかしこの製品には欠陥があり、吹き付け時に活着しにくいという欠点と、微細な繊維がつくれないとゆう点である。それを補うために、当事の通産省は、0.5パーセントまでのアスベストの混入を認めた。0.5パーセントなら、人体に影響が無いであろうとゆう、単純な発想であった。ところがこの製品からも、中皮腫患者が続出した。その結果、平成18年法改正され、0.1パーセント未満のみ使用を認めることとなった。学者によれば、0.1パーセントも、10パーセントも危険性に変わりないという。私もその様に思う。なぜなら、青酸カリのように致死量が判明している物質と違い、アスベストの場合、致死量が判明しておらず、一度体内に取り込まれると、排泄されないという、特徴を持つ。その点においては、ダイオキシンに似ている。ダイオキシンは、母体から子供に胎盤をとうして、運ばれるというこれまた、根の深い問題を持っている。その点、アスベストの場合、母子間における、感染は無い。救いがあるとすればその点だけであろう。しかし、アスベストは市民生活の中にいたるところに存在する。スレート作りの工場、はたまた、道路の白線、消防用ホース。あげていけばきりが無い。特に劣化したスレートづくりの工場は、大きな問題になりつつある。戦後建てられた工場の多くは、スレート葺きが主流である。広島に主力工場を持つマツダの工場の大半は、スレート葺き工場である。太陽光線により、劣化したスレートの表面が、風により工場近隣に被害を及ぼしている可能性は大きい。またその中で働く労働者は、一番の被害者である。
こんなふるいスレートの建物。これこそ国が指導し、アスベストの飛散防止処置を施すよう、建築基準法の改正を望む。また、平成18年以前の鉄骨の建物で、ロックウールを使用されている建物。ロックウールが剥き出しになっていませんか。今一度確認下さい。あなたの家族の健康のために。