「地下式原子力発電所政策推進議員連盟」なる物がこの世の中に存在している事を知った。
2011年5月に発足していたらしい。 「原発」を地下にしてしまえば、事故時に封じ込めが簡単に出来ると考えた人間が居た。 ある「原発」メーカーがこの「案」を発信したようである。 3.11後、原発の事故処理の目途さへ立っていない時期である。
目の先に見える「原発」でさえ、コントロールできない物が、地下に入ったらどうなるか想像が付く。 私が想像が付くものを、国会議員が想像できないのだろうか。
ドイツでは20年も前に、「原発の廃炉」を国家課題とし、取り組んできたが未だに出口さえ見つかっていない。 廃炉後の維持管理さえも、莫大な経費が必要となり前進のめどさえ付かないそうだ。 日本の国会議員は、そうした情報さえも耳にしないのだろうか。 不思議な人種である。
メンバーがこれまたビックリする。 超党派の議員連盟だけに、見応えのある名前が並ぶ。
会長 平沼 赳夫(たちあがれ日本)
顧問 谷垣 禎一(自民党)
安部 晋三 々
山本 有二 々
森 善朗 々
鳩山由紀夫 (民主党)
渡部 恒三 々
羽田 孜 々
石井 一 々
亀井 静香 (元国民新党)
等々、綺羅星のごとく参加している。
チェリノブイリ原発事故後、ドイツがこの「地下原発案」を真剣に検討した事がある。 しかし、最終的には余りにも技術的に解決しなくてはならない事が多すぎて実用化は無理だと結論付けた。 地下に巨大な空間を作る事自体不可能であるし、原子炉の搬入が不可能であるとした。 原子炉本体を搬入するだけの坑道を作ると、屋外と同じ結果になると結論付けた。 「原子炉」メーカーは存亡の危機に至っている。 其処であえて不可能に国のお金で挑戦しようとしたのだと思う。
この議員連盟の会合は、過去三回開催されたようである。 そんな暇があるなら、「脱原発」の勉強をして欲しい。