千葉に住む友人に、昨夜電話した。小学校の同級生で、私も変人であるが、彼は私より一段上の変人である。
彼は、現役で「広島大学」に合格したが、初恋の人が、神戸の大学に進学した事を知り、翌年彼女に会うために、「大阪大学」を受験し合格した。
その割には到って「内気」で、彼女に自分の気持ちが伝えられなくて、「デート」の約束の仲介をさせられた。彼は大学で、コンピューターのプログラムを開発する研究をし、後に「安田生命」に就職した。
彼女とのデートについての逸話は、此れで別に皆様に披露したいほどに面白いが、次回の同窓会の時期を何時にするか話しているうちに、彼のお兄さんが1940年生まれだと知った。将に「皇紀2600年」生まれ。彼と彼の兄は同じ私立の中学校に進学した。中高一貫校で、私は違う私立の中学校へ進学した。私の学校も、中高一貫校でライバル校だった。その成り行きから「皇紀2600年」の話になった。
それで、「皇紀」について調べる気になった。
いま一つの理由は私の姉が「皇紀2600年」生まれだという事が解ったからだ。ただしこの姉は、昭和19年に亡くなった。肺炎で亡くなったのである。当時日本には、医薬品さえ十分に無い状態だったらしい。
「皇紀」は西暦に単純に660年足せば良いらしい。
友人に「皇紀」の話をしたら、「安田生命」は契約者の契約年月日や、生年月日を全て「皇紀」で管理しているとの事だ。
彼が定年まで勤めた会社の事、嘘では無さそうだ。「コンピューター2000年問題」の時も、安田生命だけは高みの見物をしていたらしい。
因みに「皇紀」とは、神武天皇即位の年を元年として、計算すると、西暦+660年が、「皇紀」年に為るのだそうだ。
「神武天皇」など、居たかどうか解らぬ天皇が起源とは、軍国主義、いな国粋主義のいい加減さに少し考え込んでしまった。
そういえば、「神武以来の好景気」という言葉が、一時期使われた事があったが、何時の事だっただろうか。
「鍋底景気」なる言葉も聴いた記憶があるが、何時の頃だったのだろう。今の景気を表現すると、どんな言葉が良いか考えてみた。
「底なし景気」とでも言えば良いのだろうか。こんな国の「円」が、「ドル」に対して強いとは、不思議である。と考えていたら、「円」が強いのではなく、「ドル」が弱いのだと気づいた。「ドル」が何故弱いのか見えてきた。アメリカは、遭えて「ドル」を安くしているのだ。戦争という手段を使って。