気になる写真!

このブログはその時々の好奇心で、気になった被写体を切り取り、・・・チョットだけ考えてみようと

ひょんなことで古事記?

2012-07-05 | 旅行記


6月23日(土曜日) 朝早く、車で高速道路を西に向かう。

猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)って誰 ?

瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)・・・? 難しくて読めないが通称「天孫」、「天照大神の孫」らしい。

・・・いつの時代の話でしょう・・・・・。

その昔、神代の物語(神話)に登場する有名人のようです。日本版、天地創造、その後の話

かつては神道が学校において、国民道徳の名で行われてきましたので、戦前に教育を受けた方はご承知のことでしょう。

今日、教育基本法で公立学校における特定の宗教のための教育は禁止されているので、天照大神(てんしょうだいじん?)・・・なに?、 となります。

神代の世界、古事記の世界の片鱗が見つかるでしょうか?・・・これから縁あって向かうところは。

AM9:00 四日市で渋滞したが AM9:30 鈴鹿インターを降りる。

右折すると直ぐに、大きな赤い鳥居が目に飛び込んでくる。

鳥居を通り抜けて振り返っても、神社名を記した額は鳥居の貫に付いていない。

ここから約5Km、椿大神社(つばきおおかみやしろ)の参道に掛かる鳥居のようだ。

道路をまたぎ2本の丸柱が立ち、最上部に水平に島木が置かれ、その下に貫が柱の内側まで平行に通っている。

非常に単純な形で、明神鳥居を見慣れているとあっさりしていて、何か見落としたような気がしてくる。

鈴鹿山脈の麓に鎮座するこの神社は、伊勢国一の宮・猿田彦大本営 非常に歴史のある神社のようです。

境内入口左には交通安全祈願の車が順番待ち。

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境内を進むと、右側に案内板が・・・

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神前結婚式も多いらしい。早速このような光景に出合った。今日は大安吉日!

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季節は夏、そして、今年も半年が過ぎようとしている・・・

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拝殿の手前に見慣れた大きな輪が・・・この時期良く見かける光景です。

「茅の輪くぐり」・・・今年の残り半年も健康で過ごせますよう祈願しましょう。

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手水舎(てみずや)で手水を使い、その先に茅の輪が置いてある。

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左側に反時計回りに1回、右側は時計回りに1回、そして拝殿に進む。

自分は茅の輪をくぐらず失礼しました・・・そして明日の夜、激痛に襲われることになる。

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この椿大神社(つばきおおかみやしろ)は、32神もの神様が祀られている。

改めて社務所でパンフレットを頂くと、祭神は複数あり主神(しゅしん)が、猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)とありました。

「古事記」や「日本書紀」に登場する地上の神の一人です。

天上の高天原(たかまのはら)を治める天照大神(あまてらすおおみかみ)らが、地上世界も天照の直系の子、天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)が治るべきだと地上界に降ろすが、地上は乱れて騒がしいと戻ってきた。

地上界は、大国主神(おおくにぬしのかみ)が築いていた。

この神は天照の弟、須佐之男命(すさのおのみこと)の子孫である。

・・・キリスト教の基となる福音書が書かれたのが約2000年前、古事記が書かれたのが約1300年前(奈良時代)

為政者が民衆を支配し易くするためには何が必要か?

第40代天武天皇が天皇家の系譜と朝廷の伝承に間違いが多く、再編集し誤りを正すように命じた。

朝廷中心の国家体制が確立するには天皇が治める根拠を示し、統治の正当性を語る証拠が必要だった。

これに答えたのが「古事記」であり、「国譲り」などの神話から天皇家の正当性を説くことが目的とされた。

大陸からの情報も参考にし、神代の世界・国生み・天地の始まり・神々の誕生・・・国譲り・天孫降臨・・・天皇の正当性・・・と創作された。

聖書でも、ナザレのイエスはアダムの血筋で有名なダビデの直系とされましたね。

創世記・神話の世界から何とイエス生誕までの系図が作成されたのも、権威・正当性の証拠となるよう関係者が創作したわけですね。

さて、大国主(おおくにぬし)は高天原(たかまのはら)からの使者を二度撃退するが、三度目の強力な武力神には逆らえず、・・・国譲りを承諾し条件を出している。

立派な神殿を建てて欲しい。

そして、その後創建された勇壮な出雲大社は、この大国主を祀っている。

大国王は地上を献上すると約束した。

天皇家が国を統治する正当性の根拠は、天照大神直系の子が、この時から地上を支配したと記録すればよかった。

日本書紀では、天皇家の祖神(皇祖神)は高皇産霊尊(高御産巣日神)(たかみむすひのみこと)としている。

この神は高天原の最高神で、国譲りの命令をした神とされている。

この神話が先に創られ、後の神話で天照大神(天照大御神)が皇祖神に変更された。

天照大神(あまてらすおおみかみ)の子、天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)が降臨に指名された。

・・・しかし、この段階で当時の編集者が物語を変更した。

現実の世で持統天皇が幼少の孫に天皇職を譲位し、文武天皇が誕生した。

・・・このドラマを神話に取り入れ、天照の子が辞退し孫を代わりに指名することになったようです。

瓊瓊杵(邇邇芸)命(ににぎのみこと)が地上界に降臨することになった。

天照の孫に当たり、このために天孫と呼ばれる。

高天原は天孫に、8神を従わせ、八尺(やさか)の勾玉(まがたま)、八咫(やた)の鏡、草薙剣(くさなぎのつるぎ)の三種の神器(皇室の象徴)を与え降らせた。

降りる途中で、天と地を照らす不思議な神が現われた。

天之鈿女命(天宇受売命)(あめのうずめのみこと)が名前を聞くと、地上の神「猿田彦(毘古)神」(さるたひこのおおかみ)で案内役を買って出たと告げた。

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 椿大神社の資料 より

一行は、九州日向の高千穂の霊峰に降り立った。

・・・・・山岳信仰の日本では、聖地として深山がふさわしかったのでしょう。

いかがでしたか、この案内役の神が主祭神です。

明治神宮・・・日光東照宮・・・熱田神宮・・・その昔の時代です。

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現実に戻って、拝殿横の社務所・・・そして参道を戻る東側に

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この先境内に、別宮 椿岸神社がある。

天之鈿女命(天之宇受女命)(あめのうずめのみこと)が祀られている。

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天照大神が天の岩屋戸に隠れた時、半裸で舞って(かぐら舞)皆を笑わせ、大神を誘い出した神様で「芸能祖神」でもある。

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近くに扇が鎮座している。

また・「美の神」、天孫降臨における猿田彦大神との出会いから「縁結びの神」でもある。

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少し進んだ先に、水量多い「かなえ滝」があった。

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振り返って整理してみよう。

椿大神社(つばきおおかみやしろ)、パンフレットより

太古の神代より祭祀されていた「猿田彦大神」を西暦紀元前3年に、「倭姫命」(やまとひめのみこと)(垂仁天皇の皇女、甥の日本武尊(やまとたけるのみこと)に草薙の剣を授けた)の御信託により、「瓊瓊杵(邇邇芸)命」(ににぎのみこと)(天孫、天照大神の孫)、「栲幡千々姫命」(たくはたちちひめのみこと)(天孫の母親)を相殿(あいどの)(同じ社殿に二柱以上の神を合祀すること)として社殿を造営、日本最古の神社とあります。

神話の世界を今日まで伝承されてこられたことに驚くと共に、古事記の内容が一部創作であれ故人の智恵と努力に敬意を表し、改めて古事記、日本書紀を読んでみようと思った。

そんな由緒ある椿大神社でした。

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