気になる写真!

このブログはその時々の好奇心で、気になった被写体を切り取り、・・・チョットだけ考えてみようと

モンサン・ミッシェル修道院

2013-03-28 | 旅行記

天候は曇り、時々青空が雲の間から顔を出す、雲の流れが早い。

・・・階段左側を登って行くと、途中で建物に突き当たる。

右に曲がると数メートル先が別の建物の壁(修道院)、その一角に入場券売り場。

かつて英仏100年戦争が続き、この島もイギリス軍に長い間攻撃され、この建物は要塞化された。

ここは修道院の入り口、「哨戒の間」と呼ばれた。(パンフレットより)

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左側が入場券売り場、日本語のパンフレットを頂き、左に曲がりさらに階段を登って行く。(上の写真の中央白いパネルの左側)、(団体7?(ユーロ)、個人は9?)

写真の右側が、修道院の奥から出口へ出てくる人々。ここまでが階段中央を手すりで分離されて各々一方通行となっている。

入場し階段を少し登ると、空が開け、両側に建物が並んでいるのに気がつく。

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左が修道僧の2階建ての居住棟。14世紀から16世紀に建てられ、歴代の修道院長の住まいとして使用されていた。

居住棟から隣の建物に渡り廊下が架かり、ここを渡ると最短で教会に行ける。右側は3階建ての修道院、この3階部分(最上階にある教会)とつながっている。

居住棟は南斜面の岩山傾斜地に建てられていて1階部分が、右側の修道院の2階部分と同じ高さになる。

階段途中、右側の壁に大きな蛇口がある。

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この壁の内側は、雨水を蓄えるタンクで、7か所あるそうです。

この階段を登りきると、標高80mの山頂、左側に小さなテラスがある。右側の修道院付属教会に入り、側廊を左側(西の方向・出入り口)に進む。

山頂にしては広いテラスに出てきた。・・・予想以上の眺望に驚くが、景観としてはあまり特徴のない入り江が広がっている。

南の端に進むと、シャトルバスに乗ってきた陸地側が眺められる。Dsc_0297

写真の上部、右上から流れ込んでくる河川がある。クエノン川と言うそうで、川の右側(西)がブルターニュー、川の左がノルマンデイ地方。

中央やや左上から右下に橋の工事中・・・、完成すると海に囲まれた島!・・・という感じになるでしょう。

テラスで振り返ると、標高80mの岩山に建てられた修道院の教会ファサード(正面)が現れます。

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パンフレットによると、このテラスは当初の教会の前庭と、18世紀の火災で焼失した身廊(ミロウ)前部3列で構成されていますと書かれている。

前部3列?、その後ろの席は?・・・ 多分、後部から3列の誤字じゃないかナー。それとも祭壇が西にあった?

・・・プラットフォームのようにコの字型で高くなっている両サイドが、旧教会側廊(ソクロウ)の床・土台の跡?、後部から3列部分と推測しますが・・・。

いずれにしてもテラスが広くなり、多くの参拝客がこの広場で順番を待ったのでしょう。

教会ファサード(太陽光が最も強くなる西日に面した正面)は、1780年に再建されているので建物の中では比較的新しい。

そして、ファサードの少し左横から、尖塔部分を見上げる

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本堂の奥、内陣と呼ばれるところの上に1897年とさらに後年に建てられた鐘楼があり、

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その上の像は、剣を持っています。この教会の最高地点、尖塔部のミッシェル像(仏語)、天使だそうです、女性でしょうか?

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これは、南の道路から見上げた正面から見た姿、聖ミカエル像は銅製金メッキとパンフにあります。

このような広大な湾の一角で周囲を海に囲まれた小高い岩山、聖地とは皆このような近寄りがたい場所が多いですネ。

平らな海面から飛び出した山の上に教会を建て、たかく高く神の国、天にも届けとさらに尖塔で飾る・・・当然、雷は落ち易いです、その結果、火災にもなります。

度重なる落雷に、悪魔、ドラゴン・・・、何故このような苦難に・・・と、祈ったでしょうが通じません。ヤハウェ、イエス・天使からのアドバイスがなかったのでしょうか。

・・・金メッキの聖ミカエル・尖塔部分は、ヘリコプターで据付けられたそうですから、戦後の取付けですネ。この時に、当然避雷針も取り付けられていることでしょう。

教会に入ろう、身廊を進み奥の内陣に進むと、天井がひときわ高い。

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ロマネスク様式(ゴシック建築と呼ばれる前の10~12世紀頃の建築様式・・ローマ風のという意)内陣は、1421年に落雷や戦争で半壊してしまう。

英仏100年戦争に勝利した後、16世紀現在のように再建された、以前17mだった天井は25mまで高くなる。

長い戦争の時代が続いたが500年の時間の経過は、建築技術も進歩した。尖頭アーチ構造でもっと高く、そしてもっと光を・・・ステンドグラスから柔らかい光が内陣に差し込んでくるようになった。

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内陣にある祭壇の左手前の床に、丸いガラスがはめ込まれている。(中央左・緑色の部分)

この下、2階の太柱の部屋の天井で(順路は一方通行なので忘れたころ)見上げると、この丸ガラスが見つけられる。

この修道院・教会は、フランス革命で室内の高価なものは略奪されてしまっている。長きにわたって建て増しが続いた建物が主体の見学となる。

・・・多少当時の偶像も残っている。左の台座の上に中世の聖ミカエル像が、

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ドラゴンを足で踏みつけ、左手に天秤ばかりを持っている。

・・・他の宗教を認めず(一神教)、カトリック教を広め、信者を増やし、教会を維持するためには、偶像崇拝も解禁し、イエスやキリスト教を発展させた弟子以外に、天使の像まで登場してきた。

天使にも階級がつけられ、ミカエルは天使の軍団長であり、最後の審判では審判するキリストの補佐役として、心臓の重さをはかっている。

軍団長、武力に優れた・・・男性のようです。

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素朴な聖母子像、時代が感じられます。そして壁に磔刑像も

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キリスト教も、仏教も当初は固く偶像崇拝を禁止しています。

布教には、イエスの起こした数々の奇跡や、癒し、そして昇天や復活を説いていたそうですが、集団になり教会ができると・・・、教会の維持・発展が目的になるでしょう。

信者を増やすには話して聞かせるより、視覚に訴えるのが洗脳させやすい。人間を超越した神、・・・偶像崇拝。

しかし磔刑像はタブーでしたが、693年教会から教令が出されたそうです。十字架と子羊の宣伝OK。

このような拷問の絵画もありました。

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正面入り口方向を振り返ってみよう。この本堂の天井も高い。

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始めてみる質感の天井だ。高さは当初の内陣と同じ17m。出来るだけ軽量に仕上げるため天井部は薄い板張りで見事にアーチを掛けている。

そういえば、この島の民家の屋根も板張りが多かった。

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ノルマンディ地方の祖先は、海で暴れた北方のバイキング、板張りの造船技術が発揮されています。

この山は、聖堂・教会・修道院・修道僧の住居棟と改築、増築を繰り返してきました。

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「内部の展示模型より」

岩山にアヴランシュのオベール司教が円形の聖堂を建てたのが、708年。

オベール司教に選ばれた12人の修道士でスタートとなったようです。

模型にある966年は、この地を支配するノルマンディ公がベネディクト会の立派な修道院として建替えた。長さ30m、幅12m。

祖父はこの地方を荒らしたバイキングのドン。後に何とノルマンディ公となる・・・そんな訳で縁あるこの聖地、前任者を追い出しベネディクト派の修道僧30人をスカウトしてきた。

996年に火事があり教会は大きな被害を受ける。

古い教会の上に1023~1060年頃にかけて、教会は高さ17mとさらに大きく建立された。しかし支えている下の柱の強度不足で崩壊したり、火災にあったりしている。

東面の修復、地面から3階まで建物を建て、各階を岩山に固定して3階部分が、教会の最深部・内陣となるように改築される。

1階は、厚い壁で、その上の2階は太い丸柱を密集して強度を持たせ、更にその上3階部分にアーチで重量を分散する内陣を載せました。

その後13世紀、フランス王の寄進で修復された時、左側(北)の斜面に3階建ての建物が2棟改築された。上層部を軽く、下層部は太い柱でしっかり支える。これが、ラ・メルヴェイユ(奇跡)と呼ばれ有名になった建物。

、更に後年右側に修道僧の居住棟が建ち、これら周りの建物が寄り添う形で教会を支える・・・ほぼ現在の形が出来上がりました。

この頃十字軍の遠征が続き、ヨーロッパ全土でキリスト教巡礼者も熱くなっていました。当時世の中は聖職者・戦士・農民と三つの階級があり、それら人々も貴族・金持ち・貧乏人と階級ができていた。

多くの巡礼者がモン・サン・ミッシェルを目指した。

14世紀は英仏100年戦争、修道院は閉鎖、城塞となります。

戦争を乗り切ると大天使ミカエルへの崇拝は高まり、教会も修復され、巡礼者が押し寄せます。

そして世はルネサンスへ、そして宗教戦争へ(カトリックの教会はプロテスタントから攻撃を何度も受ける)

フランス革命後、囚人を送り込まれる監獄として使用された。

1874年から修復が開始され、1979年ユネスコの世界遺産に登録される。

・・・・・

教会から北側に連なる建物に移動しよう。

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中世に広まった修道僧、瞑想のための回廊・・・ここからラ・メルヴェイユ(奇跡)に足を踏み入れる。

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