ブナの3日間のステロイド薬の投与は終了。まだ以前のように軽快に歩くことはできないけれど、だいぶ前肢のびっこが軽くなったような気がする。
酒井先生は「ブナちゃんの表情がだいぶ明るくなりましたね」と言う。そういえば、そうかも。
犬の表情や全身から見て取れる感情の起伏にも注意してくれる獣医さんは、あまり多くない。うれしいことだ。
本当なら横向きと仰向けの状態で一度レントゲンを撮っておきたいそうだが、レントゲン台に乗せることはまだ無理みたい。
健常な状態なら、多少バタバタしても何とか言い聞かせて落ち着かせることはできるけど、今のように胸椎・腰椎のどこかしらに異常が疑われる場合、「少々のバタバタ」でさらに悪化させてしまう恐れがある。手荒なことはできないもの。まして仰向けは無理。
犬の仰向けって、喜んでゴロンとおなかを出す、あのポーズですよ。大型犬を診察台の上で仰向けにさせるのは大変なことなのだ。
ただ、仰向けのレントゲン写真より、横向きのレントゲン写真のほうが、得る情報量は多いのだそうだ。なるほど。
先生は「仰向けは無理でも、横からのレントゲンを撮ってきちっと検査したいけれど、もう少しブナちゃんの状態が落ち着くまで、鎮痛作用のあるサプリなどを使いながら待ってみましょう」とおっしゃる。
早めに診断材料が必要なら「少々のバタバタ」でもそれを避けるために、麻酔をかけてレントゲンを撮るという選択肢はあるかと聞くと、「関節のレントゲンを撮るために、全身麻酔をかけるのは本末転倒といいますか、別のリスクを冒すことになるので考えていません」とのこと。
酒井先生は「疲れ切るほど長く歩かせることはよくないが、ある程度四肢を動かすことも大切で、少し動いて筋肉が温まったら、関節のリハビリ・マッサージをしてあげてください」と言った。ブナが痛みを感じないくらいに、関節の曲げ伸ばしをするようにと。
私が、さかい動物病院に通い始めてから、通院のたびにいいなと思う点は、いろいろ丁寧に話してくれることに加えて、先生が対処療法だけでなく、全体を観て日常的な予防・手当というものも重視して飼い主に勧めてくれる点だ。
Tタッチや軽い皮下マッサージはやってあげていたけれど、関節には気が回らなんだ。関節も可動域を考慮しながら、やってあげよう。
「きっこ」さんという女性がツイッターでこのような内容のことを呟いていた。
食品の規準値を大幅に引き上げて、通常時には絶対に流通されない高レベルの放射能に汚染された農水産物であるにもかかわらず、それを買って食べてあげることが「復興支援」だと思い込んでる人がいるけれど、これは「被災者」を支援していることではなくて「東電」を支援してることになるのだと。本来は東電が賠償すべき問題なのだと。
まったくその通りだと思う。
「風評被害に惑わされないようにしよう」なんて言われるけれど、「風評被害」というのはあくまでもまったく根拠のない悪評による被害であって、現に今、農作物や土壌などへの放射能による実害が出ている以上、それを心配している消費者が安全性もはっきり確認できないものを買い控えようとする動きは「風評被害に惑わされている」ことではない。
きっこさんの「東電を支援することになる」という視点、拍手です。
(きっこさんのブログ http://kikko.cocolog-nifty.com/)
農家さんや漁師さんを本当に守る気があるなら、政府は「風評被害に泣く福島や茨城の野菜や魚介類を買って支援しよう」などと、すり替えた形で国民の善意を煽るのではなく、東電とともに捨てられる農作物や流通できない魚介類の処分と生産者への補償に奔走するべきです。
これから産地偽装も頻発するだろう。それを助長しているのが永田町や霞が関からの発表だということに気づいてほしい。