十勝の活性化を考える会

     
 勉強会や講演会を開催し十勝の歴史及び現状などを学ぶことを通じて十勝の課題とその解決策を議論しましょう

任 期

2022-12-24 05:00:00 | 投稿

任期とは、特定の役職に就いた者に関する、その役職に就任する期間のことである。国会議員や市町村の議員も、通常、任期は4年である。年齢にもよるが、議員の仕事は激務だから、任期としては体力的に3期12年ぐらいが限界だと思う。

先日、地元の新聞に74歳になる町長が、5選の不出馬を表明した記事が載っていた。年齢からみて当然であろう。十勝の19市町村の長には、まだ女性がいないので、そろそろ十勝を変えるために女性が就任してほしい。個人的な見解だが、普通の人は75歳以上になれば選挙に立候補しない方が良い。確かに経験も大切だが、今のような停滞する日本を変える力は、若い人の力が必要だろう。

国会議員、知事、県議、市町村議員などをたくさん見てきたが、私利私欲に走り資質に欠けている人もいた。政治家は、国民や地域のためにその任務を全うして、一層良い国にしてほしい。日本の政治が三流と言われるのは、政治家が私利私欲で動き、国民のための政治をしていないからであろう。

旧統一教会の話を聞けば、聞くほどにうんざりしてくるが、政治が変わらなければ、日本の国は良くならないだろう。私にとって日本の国が良くなってもらえば、自民党や共産党でもどちらでも良いのである。

 ところで、選挙の遊説中に銃殺されて死んだアメリカ民主党の大統領ケネディーは、キューバ危機など世界平和に貢献した人で国葬で行なわれたと記憶している。そこで思い出すのが、48歳で銃殺されたケネディー大統領の演説である。

『あなたの国家があなたのために何をしてくれるかではなく、あなたがあなたの国家のために何ができるかを問おうではないか。わが同胞の世界の市民よ、アメリカがあなたのために何をしてくれるかではなく、われわれと共に人類の自由のために何ができるかを問おうではないか。(後略)』

この演説を読みながら、個人個人の役割を発揮することが、今の日本の難局を突破するために必要だと思っている。この難局とは、貧富の拡大を招いている“コロナ禍”“戦争”“地球温暖化のことである。

「十勝の活性化を考える会」会員


日本人に求められるものは何か?

2022-12-23 05:00:00 | 投稿

令和12月9日、「十勝プラザ」のイベント会場で、別添のとおり“ウクライナ侵攻と安倍元首相銃撃殺害事件“の講演会を聞いてきた。講師である金平茂紀元「報道特集」元キャスターは、幅広い見地からウクライナ戦争や銃撃事件のことを語っていた。その中で彼は、「日本人に求められるものとして何事にも無関心ではなく、自分が出来ることを小さいことでもやってほしい」といっていた。

彼はウクライナ戦争が始まってからドンバス地方にも行っているので、世界平和を訴えたかったのだろう。そのためにも人間同士は、つながることが必要であると語っていた。

ところで、この十勝の開拓は人とのつながりや開拓者魂で行なわれてきた。そのため、地元一丸となって発展しようとする「十勝モンロー主義」という言葉が生まれたのだろう。地元への愛着や結束力の強さから、十勝以外から来た人や企業にとっては、起業や商売が難しい地域と揶揄されることもある。

しかし、ファッション業界ではヒットするかしないかの商品は、十勝で売り始めて調査するらしい。それだけ十勝は、進取の精神が旺盛であるということであろうか・・・。

明治30年頃から本格的に十勝の開拓がはじまったが、富山県人と岐阜県人の入植者が4割以上も占めている。その理由は濃尾地震や土地が狭いなどの土地事情から、十勝への入植が積極的であったこと、また肥沃な土地のことを入植した人々から既に伝わっていたのだろう。なお、十勝は日本の7番目の広さを誇って大きいのである。

2011年の東日本大震災後、日本中で“花は咲く”という歌が唄われ「絆」の言葉が飛び交ったが、この人との絆が「ソーシャルディス」なでで失われようとしている。なぜ、人とのつながりが絶たれようとしているのだろうか。

それは、個人主義の尊重、核家族化などにより戦前まであった地縁・血縁を煩わしく思って切り捨ててきたのだろう。最近の若者には、地縁・血縁と無関係に生きる生活スタイルが珍しくないようだ。

しかし、その反動として引きこもりや自殺する人が増えている。“孤立死”や“無縁社会”ということが、事あるごとにテレビなどで取り上げられている。「学校のイジメ」や「登校拒否」なども後を絶たず、共助や共生が問い直されている。その理由を考えれば、以下のようなことだろう。

・経済成長を前提とした現代社会が、問い直されていること

・経済成長の価値観が、問われていること

・日本経済が、人口減少などで長期デフレに入っていることなど

日本は借金大獄で一筋縄にはいかないが、人口減少のトップランナーとして、世界平和に向けてその役割を果たすことだろう。人間はつながることで大きな力を発揮し、コロナ禍や地球温暖化の大問題に立ち向かうことが出来るからである。

今のような緊急事態の時には、一致団結しなければならず、何事も着眼大局で臨まなければならないと思っている。物事はまず、全体像を見極めるために大きくとらえる必要があり、これが“着眼大局”である。

「十勝の活性化を考える会」会員


吉田松陰

2022-12-22 05:00:00 | 投稿

 

吉田松陰は長州藩の人で、長州藩は奇兵隊を組織し討幕を試み成功した。奇兵隊は身分制度にとらわれない武士階級農民町人が混合した構成である。吉田松陰は明治維新の精神的指導者理論者で、「松下村塾」で活躍した志士に大きな影響を与えた。なお、彼が通っていた萩市立明倫小学校では、毎日、吉田松陰の名言を朗読するようである。名言は、以下のとおり。

  • 夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし、実行なき者に成功なし。故に、夢なき者に成功なし
  • 学問の上で大いに忌むべきは、したり止めたりである。したり止めたりであれば、ついに成就することはない。
  • どんな人間でも、一つや二つは素晴らしい能力を持っているのである。その素晴らしいところを大切に育てていけば、一人前の人間になる。これこそが人を大切にするうえで、最も大事なことだ。
  • 大事なことを任された者は、才能を頼みとするようでは駄目である。知識を頼みとするようでも駄目である。必ず志を立てて、やる気を出し努力することによって、上手くいくのである。
  • 過ちがないことではなく、過ちを改めることを重んじよ。
  • 人を信ずることは、もちろん、遥かに人を疑うことに勝っている。わたくしは、人を信じ過ぎる欠点があったとしても、絶対に人を疑い過ぎる欠点は、ないようにしたいと思う。
  • 誰にも得手不手がある、絶対に人を見捨てるようなことをしてはいけない。
  • 今日の読書こそ、真の学問である。
  • 学問とは、人間はいかに生きていくべきかを、学ぶものだ。
  • 学問をする眼目は、自己を磨き、自己を確立することにある。

「十勝の活性化を考える会」会員


依田勉三の道をたどる

2022-12-21 05:00:00 | 投稿

令和12月11日、「帯広百年記念館」で、別添のとおり“依田勉三の道をたどる“の講演会があり聞いてきた。十勝開拓の租“依田勉三”が30歳の時に13戸27名を率いて、1883年(明治16年)に静岡から現在の帯広駅から約2キロ付近の下帯広(オベリベリ)に入植している。晩成社の十勝開拓は、5年間にわたった空を真っ黒にするほどのイナゴの発生などにより困難を極め上手くいかなかった。

晩成社3人の幹部は、依田勉三のほか渡辺勝、鈴木銃太郎であったが、経営方針の違いから3年で鈴木銃太郎が、10年で渡辺勝がそれぞれ独立して開拓にあたっている。依田勉三は、今でいう猪突猛進型でコミュニケーション力が足りなかったらしい。

渡辺勝は、鈴木重太郎の妹であるカネと結婚している。当時、カネは23歳のクリスチャンで、横浜の女学校(現在の横浜共立学園)に学んだ才女で、晩成社」の一員として十勝開墾にあたっている。

彼女は、私塾を開いて入植者の子どもたちに読み書きを教え、帯広の教育の基礎を築いている。「晩成社」としての事業は成功したとはいえないが、カネが子どもたちに施した教育は、十勝の住民に受け継がれ、「十勝開拓の母」とも呼ばれている。

カネには、印象的な言葉がある。「私たちの代が耐えて、この土地の捨て石になるつもりでやっていかなければ、この土地はそう簡単に私たちを受け入れてはくれない」と。晩成社の最初の一鍬が、今の十勝の礎になったことに間違いない。先の見えないコロナ禍の中、どこか「晩成社」の開拓者精神が、十勝人にあると思わざるを得ない。

これからの十勝は、地域住民の一人ひとりが幸せに暮らせるような地域を作ることが大切であり、地産地消の「地域内循環経済」の創出が必要である。生産活動が循環していけば新たな投資需要を生み、内発的な発展が期待され中心市街地の再興にもつながるのではないだろうか。十勝には、“十勝モンロー主義という言葉がある。この言葉は、自分たちの地は自分たちで守っていこうというメッセージである。

「十勝の活性化を考える会」会員

 講演会のポスター

注)原野を切り拓き、農業王国の礎を築いた立役者

(「晩成社」一同と依田勉三)

  • 写真:横浜にて    (出典:北海道観光振興機構のHPより)

ナキウサギ

2022-12-20 05:00:00 | 投稿

 

先日、別添のとおり“ナキウサギ”の講演を聞いてきた。講師は、アイヌ遺骨返還訴訟で有名な市川守弘弁護士の奥さんで、ナキウサギふぁんくらぶの市川利美さんであった。ナキウサギは、世界に約30種類いるそうであるが、その中には地球温暖化などで準絶滅危惧種もいるらしい。

エゾナキウサギは、約3千万年前の地球上に生まれた。“氷河期の生き残り”で、妊娠期間は約1カ月で2~4匹が生まれるそうである。生息地は「ガレ場」と呼ばれる岩場で、天敵はキタキツネであるがすばしこいので捕まることはないだろう。草食動物で、冬眠はしないそうである。

地球温暖化のことであるが、地元新聞によれば、「帯広市野草園」の植物が、1957年の(昭和33)開園以来、1/4の植物が減ったそうである。また、近くには、1991年(平成3年)に道立帯広美術館ができ、この建設の際のボーリング工事の影響で湧水が絶たれ、いっそう乾燥化が進んだようである。園内には、ミズバショウやヤチボウズなどがたくさんあったが、いつの間にか少なくなっている。

このように、地球温暖化は様々な影響をもたらしている。札幌管区気象台のホームページによれば、このままの異常気象が続けば、十勝の年平均気温が21世紀末には約1.6度上昇し、1時間の降水量(短時間豪雨)が1.7倍に増加するようである。

また、世界の三大瀑布のひとつであるイグアスの滝の水量が、10分の1に減っているそうである。イグアスの滝とは南米大陸のアルゼンチンとブラジルの二国にまたがる世界最大の滝であるが、日本人は何と地球温暖化に無関心であろうか。このような動物を茹でガエルという。

茹でガエルとは、いきなり熱湯に入れると驚いて逃げ出すが、常温の水に入れて水温を上げていくと逃げ出すタイミングを失い死んでいくカエルのことで、日本人は“茹でガエル”であってはいけないのである。

  • ナキウサギのポスター

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