とやざき農園日誌

浅間山麓(長野県小諸市)で自然農法による農業を行っています
肥料や農薬を施さず自然の養分循環の中で野菜を育てています

多湿黒ボク土の開拓

2018年12月19日 | 日記
ススキ原を刈り払って、新たに畝を立てています。


ススキ原の土壌は多湿黒ボク土。地下水湧出地の近傍では、土壌水分が多過ぎて地中の空気が乏しいため、通常の植物は根が呼吸できず育ちません。


ススキは主に地下茎で繁殖。地下茎の太さは親指くらいあります。ほぼ一定間隔に節があり、そこから太めの根が出ています。節の辺りは薄皮をかぶっていて、竹によく似ています。竹はイネ科タケ亜科と分類されるそうで、ススキとは近縁のようです。


ススキの地下茎は、水稲の根と同様に中空構造になっていて、薄い肉の部分にある小さな穴が養水分の通り道(維管束)、中央の大きな穴が空気の通り道です。この空洞があるおかげで、多湿環境でも地下部の呼吸が可能になっています。


多湿黒ボク土に畝を立てることで空気が通りやすくなり、普通の黒ボク土へと土質が変わっていきます。しかし、野菜を育てるには、更に黒土まで変化させる必要があるので、土質改善にはかなり時間がかかります。
コメント (2)
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