朝日新聞2月8日 第2宮城版
数字は語る8014
宇宙ゴミ増加 衝突の恐れ
地球を周回する軌道にある人工衛星は、1月6日時点で8014にのぼる。
地球に衝突する可能性がある地球接近天体を見つけ出し、監視している
日本スペースガード協会の浅見敦夫副理事長は「私たちの天体観測の障害と
なるような人工衛星も見られるようになってきた」と話す。最近は、地球に
接近する天体に近い動きをする人工衛星も見られるという。
人工衛星が増える中、衛星を打ち上げたロケットの一部や役目を終えた衛星
そのものなどが宇宙ゴミ(スペースデブリ)になっていく。デブリ除去に取り
組む民間企業の「アストロスケール」によると、欧州宇宙機関(ESA)が
把握する大きさ10cm以上のデブリは3万6千個以上に上る。
近年は微小なデブリの衝突が原因と見られる事故も。18、19年には人工
衛星が急に爆発した。昨年5月には国際宇宙ステーション(ISS)のロボット
アームに穴が開いていた。11月にはデブリ接近のためにISS滞在中の宇宙
飛行士が帰還用カプセルに退避。12月には衝突回避のためにISSが軌道変更した。