甲子園の季節になると、当然、智弁和歌山高を応援するわけなのだが、何の縁もなくても智弁和歌山のファンは少なくない。なぜかというと、甲子園でミラクルを発揮するからだ。明日はその智弁和歌山の試合がある。
敗戦濃厚のありえない場面で満塁ホームランで逆転したり、逆転勝ちを連続して、最後に優勝したり。負ける気がしない。この前の試合も、絶体絶命の場面でセンター田圃選手の超ファインプレーのあと、宇治山田商にとどめを刺した。
たぶん、高嶋監督がいつも和やかな笑顔でベンチに座っているのが、選手に安心感を与えていることが大きいのではないだろうか。上司たるもの、みだりに部下をしかっては組織は強くならないのだ。
元祖ミラクルといえば、「逆転のPL」であろう。昭和50年代のPLも逆境に強かった。最後の最後まであきらめない姿勢が観ているものに感動を呼ぶのだろう。そういう意味では、昔PL、今、智弁和歌山なのだ。
高嶋監督も智弁和歌山で名監督の地位をゆるぎないものにしたが、奈良智弁学園時代は予選で天理や郡山にしょっちゅう負けていたし、甲子園に出てもすぐ負けていた時代が長く続いた。それなりに苦労しているのだ。