これが私の生きる道

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角田光代「人生ベストテン」を読んで

2005年06月02日 19時42分10秒 | 読書
 未だに直木賞を受賞した「対岸の彼女」は読めず
こちらの新作のほうが早く借りられました。
6話からなる短編集で、後ろの3話は面白かったです。

 その中でも一番のお気に入りは標題作でもある「人生ベストテン」で
その一節に「(大人になると)会社の名前、子供の数、新築の家。
何かしてきて、何か持っているんだって、みんな疑いなく信じている。
信じているうちに、もってないはずのそれらは
本物の荷物になっちゃうんだと思う。」っていうのがありました。

 自分もどうして子供の頃はそんなに嫌な人は少なかったのに
大人になるとこんなに多いんだろうと常々思っていましたが
こういうことなのかも知れません。
何かを多く持っている人が勝ちみたいな風潮がありますもんね、
そんなもの、ただの重しにしかすぎないのに・・・

 また、「料理はセンスと慣れ」という一文もありましたが、同感です。
自分はセンスはあまりないので、分量だけは必ず量って調理します。
そうすれば大きな失敗はありません。
 しかし家の母と妹は、センスもないくせに分量をちゃんと量らないので
たまにひどい代物ができてきます。
人間は謙虚さが必要だと思わせるひとコマです。

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