これが私の生きる道

こむずかしいことやきれいごとは
書いてありません。
読みやすさを心がけて書いています。
読んでみてください!!

恩田陸「ユージニア」を読んで

2005年06月12日 17時29分55秒 | 読書
 ある殺人事件を取り巻く人々の話が中心です。
「Q&A」もそうですけどこういうインタビュー形式だと
心理描写が多いので好きです。

 あとこの小説を読んで、完璧な者への希望と失望を感じました。
自分自身が完璧な人間になりたいとは思いませんが
完璧な人を理解し、理解されたいとは思います。
 このお話でも同様のケースが提示されますが
自分だけがあなたを理解していて、そのことをその人から
認めてもらいたいっていう感情はすごくよくわかります。

 でも完璧な人間なんているはずないんですよね。
一般的に完璧な人間は、精神的にとか、欠点がないとかになると思うんですけど
自分にとっては排泄行為や生殖行為といった
動物的な行為をされるだけで完璧さはなくなってしまいます。
 いくら隙のない人でも、その行為の瞬間は
一動物に過ぎないな、っていうのが正直な感想です。
子供の頃、好きな娘はトイレに行かないって思っていたのは
そういう深層心理の表れだったのかもしれません。

 話は戻りますが、このお話、最後まで読んでも分からない所があって
第3章でなぜ「緋紗子」ではなく「久代」って書いてあるのか
分かりません・・・
 

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