これが私の生きる道

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例の小説について

2010年12月17日 17時24分25秒 | 読書
1週間ぶりに図書館に行ったら
ついつい2時間近くいてしまいました。
本を集中して読んでいると
時間ってあっという間に過ぎていきます、
仕事中もこれだけ進んでくれたらいいのに。

本といえば水島ヒロの噂のあいつが販売されましたが
予想通りの不評の嵐のようです。
あれだけ話題になりそれなりの作品でも
厳しい意見が出るのは致し方ないところですが
あくまでamazonのレビューを見る限り
やはりそれは大賞に値しないもののようです。

評価は5つ星で星の数が多いほど評価できるシステムで
もちろん星1つが最も多いのですが
中には星5つもあってそれを読んでみると
「薄っぺらくてすぐ読めました」
「自分でも小説が書ける気にさせてくれました」といった嫌味な内容で
普通に褒めているレビューを探すのにとても苦労します。
というか最早作品自体よりもレビューを読む方が
楽しめるのではないかと思います。

ワイドショーは全然見ていませんが
この出版をどのように報道しているのでしょうか。
優秀なコメンテーターの方々がこの小説を読んで
どのようなコメントを出すか気になります。
今のテレビの流れだと辛口コメントはできない空気がありますから
「とても不思議な作品」とか「次回も期待しています」とか
上手く誤魔化すことでしょうが。

作者よりもポプラ社の方が許せません。
作品のある程度の評価が出たことで
やはり「水島ヒロ」ありきの賞だったことは間違いなさそうで
いくら社内の賞とはいえ、
文学を扱う出版社が文芸作品として
これを大賞にさせたのはプライドを売ったとしか思えません。
営利活動なのは分かりますが
それならばせめて賞を取らせないで
普通に出版させれば良かったのに。

これを売る本屋さんも複雑な心境ではないでしょうか。
そこで勤めている人は一般人よりも本に愛着のある方が多いでしょうが
自分たちでも面白いと思えない小説が
何の努力もなく一番売れていく現実って
本が好きな人ほど切ない思いかと思います。

これは社会の縮図ともいえますが
人間的にはすごく大嫌いな人間なのに
取引先の重要な人物だから
媚を売らなければいけないのと似ています、
自分を売っているあの感覚です。
こういうときって本当に働きたくなくなります。
普段は出世なんてしたいと思いませんが
これがなくなるなら偉くなりたいかなぁとさえ思います、
出世したら余計にそういう人が増えそうですが。

でも一番悪いのは、話題になっているからといって
買ってしまっている消費者なのかもしれません、
特に普段、小説なんか読みもしないその人たちに。
おそらく1年後にはブックオフに
山ほど積まれてしまう運命になるのでしょうが
この本に使用される紙の無駄が
エコじゃないと感じるのは自分だけでしょうか。

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