寄付？

Ｍさんの裏の家の人が亡くなり、子どももいるのに、
家を市に寄付し、市が地域の人の為に使ってもらえるようにと
地域センターのような名前がついて、近所の人が集う
カフェみたいなこともやっていると夫に聞いて、びっくりした。
「えー、子どもと仲が悪かったのかね？
　住宅地で売れない家じゃないのにねー」
「遺産相続でもめるのがイヤだったのかね」
「売って山分けしたら別にもめないんじゃない」
子どもが何人いたとかまったく知らないんだけど。
「なにか遺言があったんだわ、きっとそうだわ」
「んー……」
そういえば、Ｍさんの娘のＫ子さんが、言っていたのを思い出した。
亡くなった人、ナントカ塾というのをやってて、
子ども向けの塾ではなく大人向けで、どんな塾か
聞きたかったけど聞きそびれてて、もう今更聞けないんだけど、
Ｋ子さんもナントカ塾に来ていて、
わたしもこんな家に住みたいと言ったら、
今、裏の土地が売りに出ていると教えてもらい、
たしか建築家も紹介してもらって家を建てたと。
ナントカ塾をやっていたような人なので、
子どもも別にお金に困ってなく、地域の人に
使ってもらえるようにと寄付したのかもね。
貧乏人には真似できないけど。

Ｍさんは80歳を過ぎてるんだけど、
ひ孫の小学生の男の子が、
「こんな肉、油くどくて食べれん」という肉を
平気で食べて信じれん、とＫ子さんが言っていた。
Ｍさんは、Ｋ子さんに、ボケたら施設に入れると言われていて、
まったくなんにもわからなくなったら、
一番安いところでいいんだけど、
ちょっとボケただけだったら、
ちょっと食事のおいしいところに入れてねって頼んであると
言っていた。
おいしいの基準は人それぞれだよねー。難しいよねー？