「花美術館」Vol 82より
専門誌「花美術館」Vol.82と83に若狭麻都佳さんが紹介されている。
VoL.82では「マルチ作家 若狭麻都佳の軌跡」として8ページにわたってパフォーマンスを演じる
写真とともに、既刊詩集からの詩作品。VoL.83では同じく既刊詩集から2編の詩が掲載されている。
文を寄せている”評者”の捉え方に頷きつつ何度か戻りながら詩を読み返したりしていると当り前のこ
とだが、読み取り方の違いがあったりするから、これはこれでどこか合評会のような感じがあって面白
いものだと思った。
若狭さんの詩からは離れるが、処女詩集『それは白い雲の色をしていた~亡き兄に捧げる~』の序詩、
兄克行氏15歳の時の詩を紹介したい。
「空白の時」 若狭克行
ペンを持つ
重く沈むぼくの手
しだいに空白がぼくの心を流れる
ぼくは暗黒の世界へ運ばれる
空虚がぼくに広がり
ぼくを包む
何も見えない闇の中
「Do+S+V・・・?」
「y=ax²のグラフ」
「接続の型・・・」
文字や記号が
かすかな光に
「チラッ」
と浮かぶ
すべてがぼくの周囲にあり
すべてがぼくから遠のく
「花美術館」では既刊詩集からの作品をテーマに沿って?評者が選択し紹介している?のだと思うが、
時には現在の作品についての紹介も欲しいところ。
なお、「日欧宮殿芸術祭2023inマルタ」において、若狭さんの美術文芸作品「年老いていく人形」が
ゴールドメダル受賞との報告が添えられてあった。
おめでとうございます!
・Vol 82 掲載作品 「木もれ日」「卵のきもち」「片目に棲む鳩」
「あまらしさ—Metamorphose」
・Vol 82 掲載作品 「花物語」「夜咲く花の子」
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