1月にこの鮮やかな花に迎えられる沖縄。
いたる所で出会うシーサーも個性的で、なんとなく声をかけてしまう。
「こんにちは」
沖縄三日目、家を出て四日目、お昼近くまでホテルで過ごし、今日の目標のキャンプ・シュワブと辺野古へナビを合わせた。
名護からは20分もしないで着くらしい。
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ちゃんとナビは入れたよ、ちゃんと辺野古って。
どうして辺戸岬!?
方向感覚がわからないからナビにお任せで、出発前に20分後到着って確認したのに、30分経過...
60分経過...
......
..................
流石におかしい。
今頃?って思うかもしれないけれど、疑わないってこういう事です。
でも、これはきっと神さまからのサプライズ。
今回はあまりに遠いのでノーマークだった辺戸岬、沖縄本島の最北端です。
軌道修正する気力もなく、予備日の1日を使ったと思えばいいや、そういえばmakotoさんが出かける前の私の余裕のない顔を見て「沖縄なんだから海は見てこいよ」という言葉を思い出した。
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どういうところかわからないから、「写真撮ろっか?」と声をかけてくれた外人さんに携帯を渡した。
私も立派な観光客だ、ぼっちの。
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あちらに見えるは、鹿児島県与論島。
ここは祖国復帰拠点の辺戸岬だった。
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祖国復帰拠点と気付き、息が止まるかと思うくらい衝撃的な感覚が走った。
導かれた...と思った。
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沖縄戦の絵巻が猛スピードで頭の中で展開していき、この石碑の前にいる私に焦点が合ってきた。
全てがヒントになる。
何もない海沿いを2時間ドライブして、まるで連れてこられたようにここに立つ私。
帰りは海沿いではなくやんばるの山中を戻ることにした。
まだ早いと思ったけれど、ポツポツと緋寒桜を見ることができた。
あとひと月たら、山はピンク色に染まる。
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気がついたら、ホテルを出てから水分をとっていなくて、コンビニか自販機を探しならが名護に向かった。
樹木しかない道路の切れ目に色が差し、目の錯覚かと思いながら通り過ぎた。
車を降りるのもかったるいほど喉も乾いていて、本来ならスルーする風景なんだけれど、なぜか気になり道を戻った。
カフェだった、この何もない山の中に。
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HIROコーヒー
沖縄で栽培した豆をここで焙煎し、オリジナルのコーヒーがいただけるわけ。
しかも、保護猫カフェだった。
たっぷりサイズのコーヒーを注文し、店主と沖縄世間話をした。
初めて地元の人と話すことができた。
元々は大阪の方らしいが、ここに居るストーリーと沖縄コーヒーの事を話してくださった。
コーヒーストーリの次に沖縄について、言葉を選ばすいろいろ聞いてみた。
こういう会話をしたかった。
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お土産に沖縄のみかんと、おかわりコーヒーをサービスしてくださった。
いつもは取らない行動が、つないでくださったご縁。
必ず、またきます。
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ひとつも予定通りに行かなかったからこその、大収穫の1日でした。
身延から引きずっていた気負いや緊張も、このドヤ顔になった。
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ナビが辺野古に案内してくれる予定が、辺戸に連れてきてくれた一日。
やんばるの森の真ん中で、ドキッとするほど、突然現れたアルソックの黒マスク集団。
ヘリポート建設現場へ続く脇道のガードマンでした。
過去だけでなく、今の沖縄にも出会えたし... 。
多分、ラッキーな1日。
神さま、ありがとう。
名護から北側一周ダァ〜。