お待たせいたしました。スカパー課題アニメ映画2018年1月号その②です。
『マジンガーZ対暗黒大将軍』
本放送が放送中だった1974年7月25日に東映まんがまつりの一遍として公開された作品で、上映時間は43分。スカパー課題アニメ映画2018年1月号その①でとりあげた『マジンガーZ対デビルマン』に続くTVアニメ『マジンガーZ』の劇場オリジナル作品の第2弾です。
また、『マジンガーZ』のテレビ版最終回を先取りした展開となっているため次作『グレートマジンガー』の主役である剣鉄也とグレートマジンガーや敵方の暗黒大将軍のデビュー作となっているのが本作最大の特徴です。
ちなみに本作は第86話「総攻撃!死のトリプル大作戦」の放送の翌日から劇場公開されており、最終回の第92話より1ヶ月以上も前にグレートマジンガーが登場しました。
あらすじ
ある日突如として世界各国の主要都市を謎の巨大ロボット群が襲撃。彼らこそミケーネ帝国暗黒大将軍が送り込んだ戦闘獣軍団の先発隊だったのだ。
ニューヨーク、ロンドン、パリ、モスクワを壊滅させたその魔の手は日本にも伸びていた。東京襲撃の報告を受け出動したマジンガーZだったが、新たな敵・戦闘獣の攻撃力は機械獣を遥かに凌駕しており大苦戦を強いられる。何とか敵を退け首都の壊滅は食い止めたものの、Zもかつてない大ダメージを受ける結果に終わった。さらに光子力研究所も襲われダイアナンAは大破、シローも生死をさまよう重傷を負ってしまう。シローへ大量の輸血を行ない最悪のコンディションの甲児と損傷の癒えないZの前に獣魔将軍が率いる戦闘獣軍団が迫る。
死を覚悟して出撃した甲児の必死の防戦も空しく、たちまち満身創痍と化すマジンガーZ。絶体絶命のピンチに新たなる勇者グレートマジンガーが颯爽と現れる。(
ウィキペディアの当該記事より引用)
感想
結構、よくできているなぁというのが正直な感想です。
ファンの子供たちが書いた愛が溢れるマジンガーZの絵が流れるオープニングからのマジンガーZの絶体絶命のピンチの展開。そして新しくて強い新マジンガー”グレートマジンガー”の登場。若干ストーリー展開に無理があるものの、ファンの子供たちの度肝を抜く展開は上手いなぁと思います。
とにかく、あの無敵のマジンガーZがこれでもかっていうくらいズタボロにされていく姿と、颯爽と現れ次々に敵を倒していくグレートマジンガーのカッコ良さのギャップがたまらんです。
マジンガーZ対暗黒大将軍(プレビュー)
このOPいいんだよなぁ~。これだけ愛されているヒーローをファンの子供達の目の前でズタボロにしてしまおうっていうんだからすごい挑戦ですよ。
また忘れてはいけないのがボスボロットの存在。情に厚く本作でもピンチに陥った甲児のために戦うが、どうしてもコミカルになってしまうボス&ボスボロットが悲壮感漂う本作の雰囲気を随分緩和してて、制作スタッフもファンの子どもの心になるべく傷を残さないように配慮してんだなぁと感じました。
しかも本作では戦闘獣ダンテ撃破(まぁ偶然というかギャグ展開で)という金星まで挙げてくれます。
「かぶと~待ってろよ。今助けにいくぜ」と、ピンチのマジンガーZの所にいち早く駆けつけるためにボロットにミサイル状の飛行ユニットを下駄のように履かせて光子力研究所から射出します(ていうかなんで背負わせないんだ?)。飛行ユニットの部分がマジンガーZにとどめを刺さんとする戦闘獣ダンテに偶然激突、大爆発!それでダンテは撃破できたものの、すぐに他の戦闘獣のパンチを喰らって、今飛んできたルートで光子力研究所に逆戻り、そこでボスの「早いご帰還でした」のセリフには爆笑しました。
『マジンガーZ対暗黒大将軍』予告
作画はかなりいいと思います。本編の大半がアクションシーンですが、かなり迫力がある作画に仕上がっていますね。それからスタッフのボロットに対する異常な愛情のためかボロットがよく動いてくれて楽しいですね。
【スパロボZ】ボスボロット全武装
動画のシーンがまさに”ミサイルを履いたボロット”です。これをスパロボで再現してしまうあたりスパロボのスタッフも異常な愛情を注いでいますね~。
ところで、ここまで褒めてきましたが、もちろんツッコミどころも満載!
グレートマジンガーがいるならマジンガーZがズタボロになる前のもっと早くに出撃させておけよ!というのは序の口で、序盤から怪しさ満点の預言者の登場。この人味方なのです(正体は本編をご覧ください)が、わざわざそんな恰好して警告せんでも正面から言って協力してあげればいいのに。
一方、敵方のゴーゴン大公は偵察のためドクターヘルに協力していたクセにマジンガーZの存在を上司(本作のみの設定)の暗黒大将軍に報告してなかったために戦闘獣に被害が出てしまい激怒されます。ドクターヘルを散々苦しめてきたマジンガーZを上司に報告してないとか無能すぎます。というかゴーゴン大公経由じゃなくてもマジンガーZの存在くらい知っとけよ。
まぁやっぱり43分の尺に加え、子供向けということで強引かつ無理設定はいくつも散見されますね~。それでもロボットアニメ史に残る名作なのでこの機会にゼヒ観ていただきたいですね。
本作では剣鉄也が田中亮一、兜剣造が大塚周夫、暗黒大将軍が小林清志とTV版とはキャストが違うんですよね~。剣鉄也といえば野田圭一ってイメージだから違和感があるというか、逆に新鮮というか・・・。TV版とはパラレルワールドなんだと勝手に思っていますケドね。
こういうところも見どころですよ。
そうそう今回、この記事を書くためにTV版の最終回、第92話「デスマッチ!!甦れ我等のマジンガーZ」も併せて鑑賞しました。ストーリーの流れは劇場版『マジンガーZ対暗黒大将軍』の流れとほぼ一緒ですが、漂う悲壮感、絶望感は段違いでした。
劇場版の方ではなぜか自分の誕生日も忘れるくらい浮かれまくっていた甲児くん(劇場版ではドクターヘルを倒した後でもなさそうなのに)、逆にTV版ではドクターヘルを倒したものの取り逃がしたゴーゴン大公のことが気になり気が気でない甲児くん。また劇場版では仕事をしてなかったゴーゴン大公でしたが、TV版ではちゃんと仕事していたおかげでマジンガーZは戦闘獣には全く歯が立たずでした。
もしワタクシの子ども時代にリアルタイムで観ていたらTV版では間違いなく泣いてたでしょうね。ボロットも頑張ってくれるんですが、それでも拭えない悲壮感、絶望感はこれまたロボットアニメ史に残るものだと思います。機会があればTV版最終回も観ていただきたいですね。
放送局:東映チャンネル
放送日:2018年1月1日(月)12:30~13:30
2018年1月6日(土)16:30~17:30
2018年1月13日(土)16:30~17:30
2018年1月27日(土)16:30~17:30
『劇場版 マジンガーZ / INFINITY』予告編2
グレートマジンガーも出てくるという情報を耳にしました!これは期待ですね!!
そういえば昔のマジンガーにはダサいゴーゴーダンスのシーンが出てきますが、さすがに新しい劇場版ではないんでしょうね~。
これでようやく予告した作品については紹介終了です。もしかしたら明日、もう一本くらいとりあげるかも?期待しないでお待ちください。
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