いやね、ここで記事を書くって結構大変で予習が必要なワケ。
だから劇場版なんかのサイズのアニメからとりあげることになるんですけど、それもTVで観ながら書くみたいになってなかなか進まんのよ、これが。
んで、今回とりあげるのが「機動警察パトレイバー」の劇場版第一作でござります。
正式なタイトルは『機動警察パトレイバー the Movie』。
1989年に劇場公開されました。実は押井守監督作品でもあります。
パトレイバーは元々OVAでスタートしたロボットアニメで週刊少年サンデーで漫画化されたり、TV版が作られたりメディアミックスのはしりともいわれています。
本編の話の前に設定を少しレクチャーしときますと、まずこのアニメの舞台設定は「西暦1999年」、放映開始当時の10年後という設定です。
それからこの世界でロボットのことを「レイバー」と呼びます。
この世界において「レイバー」は車両と同じ扱いで設定が「1999年」ということもあって劇中に登場する「レイバー」も当時の技術の延長線上に成り立ちそうなデザイン、設定のものが多いという特徴があります。
例えば土木作業用の「ブルドック」というレイバーなんかは黄色と黒のいかにも「ブルドーザー」な色彩がいかにも「土木作業用」なカンジなんですが、その中でも主役ロボットである警察用レイバーつまり”パト”レイバーはパトカー然とした色彩にヒーローロボット的なデザインは異彩を放っています。
とはいってもあくまで「1999」年。ビーム撃ったり、空飛んだりしません。
主役ロボットの「パトレイバー」といえどレイバー同士の格闘戦ではバンバン壊れるし、武器も警棒とかせいぜい拳銃というリアル(現実世界に近い)であるがゆえに「弱い」というのもこの作品の特徴です。
んで、増加するレイバー犯罪と日々戦う警視庁特車二課の面々を主役に据えて物語は展開してきます・・・・。
こんなんで面白いの?って言われそうですね。
大丈夫です。めちゃめちゃおもしろいですので・・・。
前置きが超長くなって申し訳ないです。やっと本編突入です。
簡単にあらすじをご紹介。
最新式レイバー用のOSに隠されたウィルスが引き起こすレイバーの暴走。
そして、目前に迫った未曾有のレイバーの暴走危機。
特車二課の面々はそれを止められるのか?
うわ、ネタバレを気にしたら三行になった・・・。
まぁ、こんなカンジで間違ってはないです。
自分がこの作品を初めて観たのは10年ほど前、大学生の冬休みで久しぶりの大風邪をひいて寝込んでいたころ、BS2の「冬休みアニメ特選」内での放送でした。
今考えると、このアニメとの出会いが「ロボットアニメ」に魅入られる原因の一つだったんでしょうね。
それはさておきこの作品のすごいところは「コンピューターウィルス」を使った犯罪を題材だってこと。
1989年でまだまだパソコンとか家庭に普及していない時代にすごい先見性ですよね~。
自分が初めて観たのも制作して既に10年ぐらい経ってましたが、全然古さを感じなかったです(舞台も1999年ってことではありますからね、当然ですかね・・・)。
それからこの作品の魅力が「後藤さん」ですよね~。
後藤さんってのは特車二課第二小隊の隊長さんで、中年のオッサンなんですが、一見するとなぁ~んか何考えてるかわからないヒトで、無気力・無関心でいわゆる昼行灯みたいなおよそ警察官とは思えないような人物と思われていますが、実はかなりの切れ者で今回も事件の真相に早くから気づいていた人物です。
ただ、このヒトって他人を乗せて使うのが巧いというコマッタ特技があって今回もその被害者が出てしまうんですが、それもこのヒトの魅力の一つ。
それに権力者に対してもある程度(このヒトなりの)の抵抗する度胸も持ち合わせていて劇場版第二段ではそれが見せ場の一つになっています。
ま、ここではあまり書けませんが、興味があったらこの作品以外の「パトレイバー」もご覧あれ。
またまた脱線して申し訳ない。
今作での後藤さんの一番の見せ場がレイバー大暴走の引き金となる「箱舟」をぶっ壊すための話を警視庁のお偉方につけにいくところです。
おおぴっらに許可がおりないことがわかっているから「天災のせいにしたことにして」ぶっ壊してもいいってことにしてしまうんですが、ここの話をしているときの後藤さんの表情はどう見ても悪の親玉。
それから警察のお偉方の描き方も自己の権力や地位を守りたがるように描いていてこれまであった「警察モノ」とは一味違っています。
気がつけば後藤さんの話ばかりになってしまいましたが、一番の見せ場はやっぱり箱舟でのレイバー同士の決戦ですね。
乗り込んだ箱舟内ではすでに暴走が始まっていて、数々のレイバーが襲い掛かってきます。
そして、最新のパトレイバーまでもが暴走して襲ってくるのです。
さぁ、どう切り抜けるのか?
ま、これは観てくださいな。
と、ここまで書いてきましたが、少しは伝わりましたでしょうか?
この作品は正直すごくおもしろいのでぜひ観てほしい作品の一つです。
押井作品にしては(?)娯楽性も高いですし、わかりやすいですので、押井作品に興味がある方は入門編としてご覧になってはいかがでしょう?
あ、そうそう、押井作品って話にでましたけど、今作で思ったことは物語冒頭で自殺した犯人の手の平でずっと踊らされてるという感覚が残るってことです。
犯人は死んでるから逮捕できないし、せっかく作った箱舟を壊さなきゃならないし、箱舟を壊すときもあきらきに犯人の意思が介入しているし・・・。
ここら辺はいかにも押井って感じですね~。
そうそう、余談ですが、ガンダムなどの「リアルロボット」勃興以降、単純に「ロボット」と呼称することなくその作品独自の”呼び名”を設定する場合があります。
単純に他との差別化を図るという意味合いなんでしょうね。
最後にYoutubeよりTV版パトレイバーOPを発見したので貼り付けておきます。
少しでも作品世界が伝われば幸いです。
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