燕たちの憂鬱

ここ神宮の杜では、今宵も燕たちの溜息まじりの歓声がこだまする!

優勝に一歩届かず

2017-05-28 20:49:00 | 我が母校
大事な昨日の初戦を劇的な形で勝利し優勝に王手をかけた慶應義塾。今日の試合は、負ければ立教の優勝が決まる、文字通り決戦である。勝って3年ぶり35回目の優勝を飾れるか。

昨日とは打って変わって、序盤から点の取り合いとなった今日の試合。慶應義塾にとって誤算は、先発の菊地君が、1回裏に逆転2ランを浴びて、早々にピッチャー交代を決断せざるを得なくなったこと。連勝しなくてはならない慶應義塾は、昨日先発で好投した高橋佑樹君を2回から投入。その高橋佑樹君、昨日の序盤ほどの出来ではなく、早稲田打線にいい当たりをはじき返され、4-2と主導権を握りかけた3回裏に2アウトから3連打で同点に追いつかてしまう。続く4回裏にも勝ち越しタイムリーを打たれ、彼のマウンドはここまで。直後の5回表に、相手ピッチャーのコントロールの乱れに乗じて、4四死球で押し出し同点の後、瀬尾君の三遊間タイムリーで逆転。ここで昨日のヒーロー・柳町君にもう1本出ていたら、試合の流れは一気に慶應義塾に傾くところだったが、この回の攻撃はここまで。その裏、慶應義塾は、満を持して、高橋亮吾君を投入。理想を言えば、もう1~2イニング待ちたかったところだが、絶対負けられないこの試合で、そこまでつなげるピッチャーがいない。



5回はなんなく0に抑えたが、6回裏、コントロールのいい高橋亮吾君らしくなく、先頭から連続フォアボール。このピンチ、3バント失敗で息を吹き返し、なんとか0で切り抜ける。続く7回裏、昨日から当たっている先頭の佐藤君がライト前ヒットで出塁。続く加藤君の強い当たりのファーストゴロをはじいてセカンド・フォースアウトにできず、1塁のみアウトでランナー2塁。宇都口君にヒットを打たれるも、2塁ランナー生還できず、1・3塁。続く長谷川君は、センターへの微妙なフライ。肩のいい柳町君ということで、ランナー自重。ここまでは、なんとか0に抑えられる流れだったが、代打・熊田君を簡単に歩かせてしまって、流れが急変。続く代打の福岡君に、2左中間を真っ二つに割られ、満塁の走者一掃の3失点!この後早稲田打線がさらにつながり、この回計5失点。8回から早稲田がエース・小島君投入したところで、勝負有り。最終的には、14安打12失点で6-12の大敗。

今シーズンの躍進を支えた頼りの投手陣が総崩れでは、勝てる可能性は薄かったが、勝つチャンスが有ったとしたら、5回表逆転してなお2アウト満塁の場面で柳町君に1本出ていたか、7回裏2アウト1・3塁で代打・熊田君と勝負して抑えていたか、そのどちらかだったと思う。特に、7回裏のあの場面、ヒットを打たれてもまだ同点、フォアボールで歩かせたら、次のヒットは逆転打になってしまう、満塁にすると押し出しが気になってボール球で勝負しにくくなってしまう、そういったことを冷静に判断したら、結果はどうであれ、絶対勝負に行っておかないといけない場面だったはず。1点もやりたくないために勝負を避けてフォアボールで出したランナーも返され大量失点につながる、野球でよくある敗着の図式だ。



残念ながら優勝にはあと一歩届かなかったが、戦前の予想は正直5位だった。大健闘でしょう。不安視された投手陣が目を見張る成長を遂げていた。ピッチャーの主軸はまだ1・2年生。秋以降のさらなる成長、そして優勝を期待したい。

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初戦勝利であと1勝

2017-05-27 17:39:00 | 我が母校
最終節1週前の第7節の第1戦が終わった時点でまだ5校に優勝の可能性が残っているという、史上空前の大混戦になった、東京六大学野球春のリーグ戦も、いよいよ大詰め。第7節の第2第3戦で立教が優勝への執念を見せ、最終節の慶早戦は、優勝の行方が立教と慶應義塾の2校に絞られて迎えることになった。慶應義塾が優勝するには、連勝が条件だ。前週の明立第3戦、延長12回表に1-2勝ち越しを許す苦しい展開になるも、その裏2点取って逆転サヨナラ勝ちと、流れは、立教の1999年秋以来18年ぶりの優勝に傾いた感は有るが、そこは勝負の世界、どういう結末になるかは、神のみぞ知る世界だ。
決戦を見届けるべく、神宮へ。



5回までは、息詰まる投手戦。6回裏、そこまでノーヒットだった慶應義塾が、1アウト後瀬尾君の2ベースで先制のチャンス。ここで、早稲田ベンチは、なんと3番柳町君を敬遠!この試合、1点勝負と見た采配だ。このチャンスで、4番岩見君の打球は三遊間の深いゴロ。これを捕ったサードが2塁フォースアウトを取りに行くもランナーの足が速く、オールセーフ。迎えた1アウト満塁のチャンスで、期待の郡司君はキャッチャー・ファールフライ。チャンスがついえたかに思われたが、続く清水君がなんとグランドスラムで4得点!



中盤までの展開からしたら、これで勝ったと思うわなぁ。それがすんなり行かないのが、伝統の慶早戦。直後の7回表、先頭の佐藤君のホームランから展開がガラリ一変。序盤から飛ばし過ぎたのか、先発の高橋佑樹君が連続フォアボール。送りバントを3塁フォースアウトでチャンスの拡大を阻止したところで、ピッチャー交代。当然今シーズンほとんど打たれていない高橋亮吾君の出番と思いきや、なんと菊地君!不安が的中、代わってすぐフォアボールで1アウト満塁と、ピンチが拡大。次のバッターに2ベースを打たれ1点差、なお1アウト2・3塁とされたところで、あわてて高橋亮吾君にスイッチするも、早稲田に傾いてしまった流れは止まらない。替わってすぐのバッターのボテボテのショートゴロでホーム・タッチアウトを狙うも、ランナーと交錯したキャッチャーが落球して(記録はフィルダース・チョイス)同点。さらに続く前進守備のピンチで、センター前に抜けそうな当たりをセカンドがダイビングキャッチするも、到底ホームは間に合わず、この回わずか2安打で逆転を許してしまう。勝ち点を落とした法政戦のデジャヴ。
だが、今日の慶應義塾打線は、ここからが違った。直後の7回裏、照屋君のヒットを足掛かりに迎えた1アウト満塁のチャンスで、今度は、柳町君のグランドスラム!

かくして、ヒット数4―3で得点8―5という考えられない試合を制して、優勝に王手!勢い的には優勝の流れだが、そこは伝統の慶早戦、明日の第2戦も余談を許さない。

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優勝に望みをつなぐ

2017-05-14 17:39:00 | 我が母校
東京六大学野球春のリーグ戦は、慶應義塾が先週の法政戦に連敗し、立教以外に連敗していない大学がなくなった。ということは、第6節の今週時点で優勝戦線から脱落しているのは、東大だけ。長年六大学野球を観て来たが、こんな大混戦になったシーズンは記憶にない。ということで、今週は優勝争いの文字通り生き残りを賭けた戦い。一応勝ち点を取った2大学が優勝に近づくわけだが、その組み合わせと今後の展開によっては、勝ち点3での優勝の可能性もないとも言えない。
慶應義塾の相手は明治。立教に1敗してる慶應義塾にとっては、優勝するためには、勝ち点が必須だ。



慶應義塾の先発は、先週までの1・2戦と順序を入れ替え、高橋佑樹君。先週の法政戦での関根君のピッチング内容からして、自分が監督でもそうしたであろう、順当な選択でしょう。その高橋祐樹君、序盤から相手打線にいい当たりを連発される苦しい立ち上がりだったが、失点を1回のショートゴロ・エラーと3回の左中間深くまでもって行かれた犠牲フライ(柳町君が候補)による2点でしのいでくれた。
すると、5回裏にヒットとフォアボールで迎えた1アウト1・2塁のチャンスに、1番天野君がライト前にタイムリー、粘った瀬尾君がフォアボールでつないだ1アウト満塁のチャンスで、柳町君のショートの頭上を越すクリーンヒットが出て同点。さらに続く1アウト満塁の場面で、4番岩見君のしぶとくレフトまで運ぶ犠牲フライで逆転。慶應義塾に流れが傾いたと思われた、直後の6回表、この回から替わった菊地君が宮崎君に痛恨の被弾。試合は再び振り出しに。
7回から慶應義塾は、満を持して、今シーズン絶好調の高橋亮吾君にスイッチ。1番から始まる相手打線をピシャリ3人で打ち取ると、その裏同じく1番から始まる慶應義塾は、先頭の天野君がヒットで出塁。続く瀬尾君は定石通り送りバント。その打球を捕ったピッチャーがタイミング微妙なセカンドへ送球するも、高く逸れてオールセーフ。1点を争う試合で最もやってはいけないミスが相手に出た!慶應義塾ベンチは、相手のミスも絡んで迎えたノーアウト1・2塁のこの場面、好調な強打者・柳町君に、敢えて送りバントの作戦。



1アウト2・3塁となり、4番岩見君の打球はピッチャーを直撃する内野安打。ピッチャーへのライナー性の当たりだったので、ランナーは動けず。続く郡司君は、真ん中低めのスライダーにバットが出ず、三振。2アウトとなり迎えた清水君はあっという間に追い込まれ、0-2。チャンスがついえたかに思われたが、なんとピッチャーの入江君が大暴投!で勝ち越し。続く8回裏にも瀬尾君のタイムリーが出て、2点差。7回以降、高橋亮吾君は全て3人でピシャリと締めて、5-3で快勝。

第1試合で早稲田が立教に1-0で勝っており、慶早が揃って勝ち点を取れば3年ぶりの慶早決戦になるのだが、はたして?

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試練の敗戦

2017-05-07 20:07:00 | 我が母校
GW最終日、地元の野球チームの大田区大会一回戦と重なり、神宮に到着したのは、3回裏の法政の攻撃中。地元の野球チームの勝利を受けて、こちらも先勝と行きたいところだったが…。

着いた時には3-1で慶應義塾リード。先発の左腕・高橋佑樹君が、毎回ヒットによるランナーを許すも、失点を2回裏の1点に止め、勝ちパターンの展開だった。そんな中迎えた7回表2アウト満塁のチャンス。迎えるバッターは4番岩見君。カウント2-0まで追い込んだものの、ファール2本の後インコースのスライダーを見逃し三振!昨日もそうだったし、立教戦の2戦目までもそうだったが、岩見君は一発は有るけど、どうも勝負強さに欠ける。郡司君・清水君が揃って調子がいいだけに、自分が監督なら、5・6番の打順を繰り上げ、岩見君を6番に下げてるけどな。



すると、試合の流れは法政に傾き、その裏先頭バッターがボテボテのセカンド内野安打。点差は2点、送りバントは考えにくい場面で、慶應義塾2番手の菊地君としては、次のバッターを全力で打ち取りに行かなければならないところ、カウント3-1から一度もバットを振ることなくフォアボールで出塁を許す、最もやってはいけないパターン!さらに、2人ノーアウトのランナーが出たということで、法政ベンチは、バッター船曳君に迷わず送りバントをさせる構え。送りバントなんだからストライクを投げてやらせなければならないところ、なんとワイルドピッチ!!法政が労せずしてノーアウト2・3塁のチャンスを迎えることに。これで一気に試合の流れが変わり、ストライクを取るのに汲々の菊地君の真ん中近くの真っ直ぐが連打されて、この回一気に4点で、勝負有り。
ああなる前に2失点で止めるためには、ノーアウト2・3塁の段階で、ベンチが動く(ピッチャー交代する)べきだったでしょう。

その後、慶應義塾打線が意地を見せ、8回表1点返してなお2アウト2塁の場面、河合君のレフト前ヒットでランナーがホームに突っ込むも、昨日同様タッチアウト。ああいう場面のホーム突入は、相手のミス待ちだが、大事な場面で相手もなかなかミスはしてくれないものだ。
最終回、慶應義塾注目の新人、北海高校の夏の甲子園準優勝投手・大西君が、1アウト1塁の場面で神宮初打席に立つも、あえなく空振り三振。



そのまま、4-5でゲームセット。

この試合、終盤の大事な局面で、関根君と高橋亮吾君を投入しなかったのは、明日の第3回戦を意識してだと思うんだが、はたして吉と出るか。

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挽回するも引き分けまで

2017-05-06 14:53:00 | 我が母校
東京六大学野球春のリーグ戦は第5節。先々週立教から勝ち点を取った時点では2位だったが、その後、4連勝の明治が、なんと法政に連敗!これだから、六大学野球はわからない。それにより、現時点で1位に躍り出た慶應義塾の今週の相手は、明治に連勝して勢いに乗る法政。明治戦では投手陣の立て直しに成功した印象の勝ち方だっただけに、侮れない相手だ。

1回表の法政の攻撃。慶應義塾の先発は、立教戦に続いて、1年生右腕・関根君。1アウト後ヒットで1アウト1塁の場面で、川口君の打球はおあつらえ向きの強い当たりのショートゴロ。と思ったら、なんとピッチャーの関根君が打球を捕りに行って捕り損ない、コースが変わった打球にショートが追いつけず、ヒットに。このプレーが、なんとも痛かった。続く4番中山君デッドボールで、1アウト満塁のピンチに、福田君にあっさりレフトへの深いフライを打ち上げられ、まず1点。ここで切っておけば最少失点で済んだところ、続く大西君・鎌倉君に連打を浴び、さらにレフトの岩見君が打球を捕り損ねてる間に3点追加。初回だけで大量4失点で、この時点で負けを覚悟。
その裏、天野君のヒットを足掛かりに、ノーアウト満塁のチャンスを作るも、4番岩見君が高めのストレートを空振り三振。このままこのチャンスを活かせなかったら、敗戦確実の流れになるところ、郡司君が粘って押し出しフォアボールを選び、1点。続く清水君のヒットで2点目。さらにショートゴロ・ゲッツー崩れの間に、3点目。取られた直後に1点差まで追い上げ、試合の行方はわからなくなった。
3回裏にキャプテン・照屋君のタイムリー・ツーベースで同点にするも、直後の4回表に、ファースト・清水君のトンネルで出した先頭バッターが3塁まで進んだところで、カウント0-2から、痛恨のWP(記録上はWPだったが、キャッチャーが捕れなきゃいけないボールだった。)。
まずい流れを引き戻したのは、自分のエラーで勝ち越しのランナーの出塁を許した清水君の一発!



ライナーでライトスタンドに飛び込んだこの打球で振り出しに戻すも、あとは、双方決め手を欠いて、そのまま延長12回に突入。12回裏慶應義塾最後の攻撃で、2アウト2塁から清水君が、今度は三遊間を抜けるクリーンヒットを放つも、ホーム寸前タッチアウトで、ゲームセット。あの場面、外野は浅く守ってるだけに、アウトになるのは致し方ないところ。

初回いきなり4失点からスタートしたんだから、引き分けも良しとしなければならない試合だった。この試合、引き分けを拾えたのは、2番手以降のピッチャーの踏ん張りに尽きる。特に、高橋亮吾君は、立教戦同様、完璧な内容だった。

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