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9月俳句会報告

2023年09月10日 13時38分30秒 | 俳句会

99日 俳句会9月例会を行い、欠席投句を含む、8名分24句で選句を行いました。高得点句及び作者名は以下の通りです。 

作句コメント及び選評は、代表世話人の小板橋泰山(俳人協会会員・全国結社「万象」同人)が担当。 

4点句  菊日和帽子つけたる六地蔵  作者:小板橋泰山 

(作句コメント)菊日和は秋の季語。菊の花が盛りのころの日和。信州の山あいの村を訪れたときに、その村の街道に沿って並ぶ六地蔵に出会った。お地蔵様を大事にしている村の人々がお供え物と一緒に、白い帽子をつけていた。激しい吹雪の舞う冬に備えて、お地蔵様を思いやる村人の暖かい気持ちを感じた。 

3点句  木道に貼りつくトンボ尾瀬の朝  作者:原田由紀子 

(選評)蜻蛉、トンボは秋の季語。秋に入った尾瀬高原の朝はかなりの寒さである。湿原に取りつけられた木道。ここがトンボにとっては、一番暖かい場所で、暖を取っているのだろう。人間が木道を歩いていても離れない・太陽が高くなれば、トンボは木道を離れていく。尾瀬の朝の情景と、したたかなトンボの生命力を表現。 

3点句  月白の階段そろり登るかな  作者:佐藤久美子 

(選評)月白は、月が東の空に上っていく際に、空がだんだん明るく白んでいく様子である。十五夜の月の出を待ち焦がれる思いをあらわしているとの説もある。秋の名月を見るために、期待を胸に階段を登っていく姿を上手に表現。「階段そろり」の措辞が良い。下五の切れ字「かな」も効果的である。

 

自薦句は以下の通りです。

 

清流に紅葉葉流る香嵐渓        陽子

紅葉や影の長さに時移る      川崎辰雄  ※紅葉(こうよう)

踏まれてもなほ咲き誇れ草の花   立木欣吾

投函はおもちゃのポスト秋の声   田中とき子

我が巣へとカラス列なす夕紅葉   三ツ堀哲宗

 

10月は14日(土)開催

兼題は 〈鰯雲 鱗雲 鯖雲〉 または 〈行く秋 逝く秋 秋行く〉 のどちらか一つの季語を選んで下さい。

なお、新会員を随時募集しています。希望の方は立木までお問い合わせください。

 

(立木記)

 

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