難しそうな言葉だ、仏教の言葉らしい「松無古今色:まつにここんのいろなし」。
本職はイラストレーターだという、田中ひろみさんに教わった。
◆変わらないこと
松は四季を通じてずっと緑の葉を茂らせていて、葉の色がときを経ても変わることがないという意味だそうだ。
「松樹千年翠:しょうじゅせんねんみどり」とほぼ同義だ。
だから松には、その有様から「平等・不変」を意味するともいうらしい。
どんな時代を経ても不変であるというのは、心に感ずるものもありそうだ。
新しい文化や技術が次々と現れる現在だ。
電話はスマートフォンになったし、メタバースなんてのも出てきた。
時代の流れについていくのは大変だが、変わらないものや変えてはいけないものも多いはずだ。
今旬の話題の紫式部の生きた平安時代でも、恋愛関係は当然にあったし、人の好き嫌いもあったようだ。
家族や友人との関係、恋愛等は、情緒的価値とでも言うのだろうか、
たとえ時代が移り変わったとしても、そういう変わらないものを大事にしたいものだ。
なお、「竹有上下節:たけにじょうげのふしあり」が前述の語に続けば、
こちらは「差別・区別」を意味するもので、続けて味わえば、変わるものも変わらないものもあり、
そんな中で、さて自分自身はどう生活していくべきなのかと、考えてみるのもいいのかもしれませんね。